アップルがバッテリーの劣化したiPhoneの処理速度を低下させていた一件は、不意のシャットダウンやシステムへの悪影響を起こさないようにしたものでしたが、ユーザーに対してきちんと周知していなかったことから本体の買い替えを促すための措置だとの批判を受ける騒ぎとなり、次期アップデートでは、ユーザーが速度調節できる仕組みを導入するとの流れになっています。またAndroidではバッテリー消費の激しいアプリを表示する改善が盛り込まれる模様です。
一方で、バッテリーがもう残りわずか!という状況でなければ使えないチャットアプリが登場しました。「Die With Me」という少しぎょっとする名が付けられたこのアプリは、デバイスのバッテリー残量が5%未満にならなければチャットをすることができません。
アプリを開発したベルギーの開発者Dries DepoorterとDavid Surprenantは「バッテリー残量が心もとないときでも、なにかポジティブな結果を生み出すものを作りたいと思っていた」とMotherboardに語り「意外にバッテリー残量が少ないことをネタに会話を楽しむ人が多いことがわかり、このアプリを作るのが楽しくなった」とコメントしています。
チャット画面を見ると、左右に会話が吹き出し状に表示されるのは通常のアプリと同じものの、発言者のデバイスのバッテリー残量が表示されています。
まるでアップルによる古い iPhoneの意図的な低速化が話題になってから作られたかのようなアプリですが、Depoorterによると、それはたまたまそういうタイミングになっただけなのだとか。もともとはバッテリーの残量が少ない状態で見知らぬ人どうしが会話を持つことで、気が合えばオフラインで実際に会って会話の続きを楽しめるようにしたいという、ユニークなコンセプトかつ出会いの要素を重視したアプリを作ろうとしていたのだそうです。
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