アパホテルが南京大虐殺否定本、中国SNSで炎上⇨同社は「客室から撤去しない」【UPDATE】

アパホテルについて、「客室に置いてある本に南京大虐殺を否定する内容などが載っている」とする動画が中国のSNSに投稿され、炎上している。
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アパホテルズ・アンド・リゾーツ

アパホテルについて「同ホテルグループ代表が執筆した、南京大虐殺や慰安婦を否定する内容の本が全客室に置かれている」と、アメリカ人女性と中国人男性の大学生2人が1月15日に中国のSNS「微博」に動画を投稿、中国のネットユーザーを中心に批判が広がっている。

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「微博」に投稿された動画の一場面

動画では、大学生の2人が1月、東京に旅行に行った際にアパホテルに泊まり、部屋にあった本を読んでショックを受けたという内容だ。本は「誇れる祖国 日本復活への提言Ⅳ 本当の日本の歴史『理論近現代史学Ⅱ』」(英題はTHEORETICAL MODERN HISTORY II The Real History of Japan)というタイトルの「社会時評エッセイ」。アパグループの元谷外志雄代表が「藤誠志」というペンネームで記したもので、1冊の中に日本語のほか、英語でも記されている。

YouTubeに投稿された同じ動画

本ではホテルや観光の話に加え、南京大虐殺について虐殺された人数の「計算が合わない」、また慰安婦については抗議記録が「全く存在しない」ことから、「中国も韓国も自分たちの行動を棚に上げて、これらの虚構に基づく日本への非難を繰り返す」などと記している。さらに、「安倍政権が長期政権となるべく、私も最大限サポートをしていくつもりだ」と政治的な内容も含んでいる。

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誇れる祖国 日本復活への提言Ⅳ 本当の日本の歴史『理論近現代史学Ⅱ』

投稿者の女性は、動画で南京大虐殺を否定している部分などを読み上げ、「彼(元谷代表)には自分の本をホテルに置く権利もあるし言いたいことを言う権利もあるが、彼はアパホテルに泊まる中国や韓国の宿泊客からお金をもらっている。これらのお客は彼の政治的見解も、自分たちが払ったお金がどこに行くかも知らない。どうなんだろうと思う」と話した。また、男性は「(本のことを)知っていたらこのホテルは予約しなかった」と中国語で語った。

女性は「日本旅行は楽しかったし、日本人はとても親切で礼儀正しかった」とも話し、動画を投稿した理由については「あくまでこのホテルを知ってもらうために投稿したもので、日本や日本の人たちには関係ない」と説明している。

この動画は17日午後6時現在、再生回数が7800万を超え、64万人が転載し、33万の「いいね!」が付いている。

アパホテルは、中国や韓国からの観光客の利用者も多い。中国メディアの中国網は17日、「中国人が日本で開く旅行会社、華王国際株式会社は16日、アパホテルとのすべての事業提携を解消すると発表した。今月宿泊を予定していた十数人の中国人客も、同ホテルを利用しないと自ら申し出た。多くのネットユーザーは国内の旅行サイトに対して、アパホテルを削除するよう求めている」などと報じた。

※ハフィントンポストは17日、アパホテルに取材を申し込みました。回答があれば更新します。

【UPDATE】

・アパグループは1月17日夕、サイトに見解を発表した。主な部分は次の通り。(2017年1月17日 19:30)

本書籍の中の近現代史にかかわる部分については、いわゆる定説と言われるものに囚われず、著者が数多くの資料等を解析し、理論的に導き出した見解に基づいて書かれたものです。国によって歴史認識や歴史教育が異なることは認識していますが、本書籍は特定の国や国民を批判することを目的としたものではなく、あくまで事実に基づいて本当の歴史を知ることを目的としたものです。したがって、異なる立場の方から批判されたことを以って、本書籍を客室から撤去することは考えておりません。日本には言論の自由が保証されており、一方的な圧力によって主張を撤回するようなことは許されてはならないと考えます。

 

客室設置の書籍について | 【公式】アパグループより )

・アパグループは1月17日夜、ハフィントンポストの質問に書面で回答しました。内容はこちらです。(2017年1月18日 09:10)

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