ファーガソン抗議デモ1周年を間近に控えた10月後半、自らをハクティビストと名乗る、国際的ハッカー集団アノニマスが、白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン」(KKK)のメンバーの身元を明らかにすると発表した。
KKKの他のツイッターアカウントにアクセスした。入手した情報を元に、約1,000人のKKKメンバーの身元を明らかにする予定だ
中西部ミズーリ州ファーガソンでは、2014年11月に10代の黒人青年マイケル・ブラウンさんが白人警官に射殺された。事件に抗議する人々に対しKKKの支部は「武力でお前たちの命を危険にさらす」と脅迫した。
このニュースが報道された後、アノニマスはKKKを攻撃する作戦「オペレーションKKK」(#OpKKK)を立ち上げた。「お前たちは我々の家族を苦しめた。今度は我々がお前たち家族を苦しめる番だ」と、KKKに対しサイバー戦争を宣言。数日後に、アノニマスはKKKのメインツイッターアカウントと関係するウェブサイトを乗っ取ったと発表した。
2014年11月、アノニマスのインターネット・リレー・チャットのユーザーネーム「Six」は、「我々はKKKが永遠に無くなることを願っている」とハフポストUS版に語っている。「心配いりません。我々は、自分たちが何をやっているのか理解しています」
アカウントやウェブサイトが削除された結果、数人のKKKメンバーがグループを去ったようだ。
速報:#OpKKK 2015年公式プレスリリース
プレスリリースには、次のように書かれている。
クー・クラックス・クランよ、我々はお前たちを監視し続ける。我々はお前たちが誰なのか知っている...。攻撃は一度では終わらない。長い間お前たちを観察して、お前たちのグループに透明性を加えねばならないとわかった。お前たちは過激主義者、ヘイトグループ以上の存在だ。社会はお前たちをテロリストと認識すべきだ。身元を隠し、社会に浸透しているテロリストなのだ。
ニュースサイト「アディクティング・インフォ」によれば、今回のアノニマスの攻撃は、KKKメンバーの1人がアノニマスメンバーの友人に嫌がらせをしたことに端を発しているようだ。アノニマスはKKKのウェブサイトを削除したが、それでも嫌がらせは続いた。
プレスリリースにはこう記されている。「深刻な不正に苦しむ人たちの声が無視されるべきではない。我々は言論の自由を尊重しているので、これまでKKKの信条を攻撃することはなかった。しかしお前たちはファーガソン抗議デモ参加者の命を危険にさらすと脅かした。だから我々はお前たちを攻撃した。我々は本気だ。お前たちはアノニマスの関係者やその他の人々を脅かし続けている。クー・クラックス・クラン、我々が何もしないと思ったのか?」
また彼らは、KKKを肯定するウェブサイト全てを閉鎖に追い込むとも発表している。
アノニマスはきちんとした組織を持たず、秘密主義の団体だ。彼らの活動を監視・追跡するのは難しいだろう。また、彼ら自身が攻撃対象を間違えることもある。
例えば2014年、アノニマスのメンバーの1人が、ミズーリ州の警察官をマイケル・ブラウンさん射殺事件の責任者だと間違って暴露した。その後ファーガソンに一度も行ったことがなかったこの警察官は、何百通もの殺害脅迫を受けた。
CNNが1月に発表したレポートによれば、クー・クラックス・クランのメンバーは、現在約3,000人から5,000人だ。
現在KKKはグループ一丸となってメンバーを増やそうとしており、努力は功を奏している、とKKK東テキサス州支部のメンバーが、現在報道機関に話している。メンバーは「ヘンリー」と名乗り、過去数か月間で40人以上を採用した、と明かした。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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