アノニマスが報復宣言 イスラム過激派のサイトをアタック開始か

ハクティビスト集団の「アノニマス」はフランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」が襲撃された事件を受け、イスラム過激派へ報復すると宣言した。
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Getty Images

ハクティビスト(政治的ハッカー)集団の「アノニマス」は1月9日、フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」が襲撃された事件を受け、イスラム過激派へ報復すると宣言した。イスラム過激派のホームページを閲覧しにくくするなどの攻撃を行うという。

アノニマスはこの日、「anonymous belgique」というYouTubeアカウントを使って「#Op Charlie Hebdo」というタイトルのフランス語の動画を投稿。仮面をつけたメンバーが「我々は警告する」として、「ネット上の活動を監視する。もはやお前たちにとって安全な場所などない」と述べ、殺害の報復として、テロリストに関係のある全てのソーシャルアカウントを、最後の1つまで閉鎖に追い込むと表明した。

また、動画の最後は、アノニマスの標語とともに終わった。

「我らはアノニマス。我らはレギオン(軍隊)。我々は決して忘れない。我々は決して許さない。我々を恐れるがいい。イスラム国、そしてアルカイダ。お前たちは我々の報復を受けることになるだろう」

また、アノニマスはテキストデータを保存し公開することができるウェブサービス「ペーストビン」にも、宣言文を投稿。「表現の自由を侵すものへ」と題したその宣言文には、次のように記されている。

「我々はいついかなる時も、表現の自由の敵とは闘う。アノニマスは、表現の自由が、民主的な国家においては基本的な権利であることを、すべての市民に思い起こさせなければならない。自由に意見を述べ、脅しや圧力が無いなかで表現・出版することは、誰にも奪うことができない権利である。

表現及び意見を述べる自由は、かけがえのないものであり、これを攻撃することは民主主義を攻撃することなのだ。正面からの大いなる攻撃を期待しておけ。これらの自由を守ることは、我々の基本的な方針なのだから」

この動画や宣言文は、英語にも翻訳されており、「Anonymous France」や「Anonymous Australia」などのアカウントが、YouTubeに英語版を投稿している。Anonymous Franceは、ターゲットリストも公開している。

アノニマスは、この報復プロジェクト「#OpCharlieHebdo」を行うため、Twitterの専用アカウント「@OpCharlieHebdo」も開設。11日にはこのアカウントを通じて、攻撃対象のリストとされていたイラクのイスラム教武装組織である「アンサール・アル・イスラム」のサイトをダウンさせたと発表した。アメリカのインターネットメディア・Mashableによると、このアンサール・アル・イスラムのサイトは実際に長時間ダウンしていたとされる。

一方で、このアノニマスの宣言動画については、効果を疑問視する声も出ている。また、この宣言動画で使われた「#OpCharlieHebdo」という文字を使ったホームページ「www.opcharliehebdo.com」も出現。謎のカウントダウンが表示されているが、これに対しては「アノニマスが運営するホームページではない」との情報もネットでは飛び交い、情報が交錯している。

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謎のカウントダウンが表示されている「www.opcharliehebdo.com」

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