フランス人はなぜ9月23日生まれが多い?

ちゃんとした理由があった。
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martin-dm via Getty Images

2017年の9月23日も慣例にもれず、フランスの産婦人科は大忙しになったことだろう。

実は9月23日は、フランスで出産率がもっとも高い日なのだ。この現象は1970年代から統計をとっている国立人口統計学研究所(INED)が、2011年に公表した報告書のなかに明記されている。

「平均的な妊娠期間(265日)から逆算すると、この日に出産のピークが来るということは、受胎日は新年の頃にあたる」と統計学研究所は明らかにしつつ、「12月31日から1月1日にかけての夜は、1年のうちのそれ以外の日に比べて、出産にいたる受胎の回数が約2倍となっている」と説明する。

理由はなんだろうか?

何組かのカップルについては、年末年始の宴会で少々飲みすぎるなどして、「避妊に関する警戒心の弱まり」を確認することができた。この結果、この日の中絶率は「普通の日と比べて3倍高い」という。

しかし研究所はこうも説明している。12月31日の夜は「(ただでさえ多くのカップルが共に過ごすので、それに応じて)妊娠しようとしているカップル、すなわち避妊具を使用しないカップルも、おそらく普段よりたくさん集まる」のだ。

フランスだけではない現象

9月23日を中心に9月に出産のピークが来るという現象は、フランスだけに限らず他のヨーロッパの国々でも見られる。それは商業的な謳い文句にもなるほどで、とりわけこの時期に特化したプロモーション戦略を展開しているギフトショップもある。

「9月23日を中心とした出産のピークは、他の国でも毎年確認されている現象です。なので、それが今年だけ変わるという理由はありません」

2014年、統計学研究所の研究員で『子作りする季節はあるのか?』と題された研究の著者でもあるアルノー・レニエ=ロワリエ氏は、このように述べている。

またこの現象はSNS上で冗談の種にもなっている。ブルース・スプリングスティーン、パトリック・フィオーリ、ブルーノ・ソーロー、あるいはシリル・ハヌーナ〔いずれも9月23日生まれの有名人〕の誕生日を祝う、絶好の機会だろうか?

ちなみに日本人だとお笑い芸人の渡部建さん、元モーニング娘。の後藤真希さん、楽天カードマンに扮するCMに出演しているタレント・川平慈英さんなどが9月23日生まれだ。

"9月20日から30日のあいだに生まれたすべての人に素敵なアイディアを

あなたたちはクリスマス、あるいは新年の飲みすぎた一夜の賜物です"

「妻が9月23日生まれなのですが、彼女の両親が最近打ち明けてくれました

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ハフポスト・フランス版より翻訳・加筆しました。