インターネット通販サイトで10月、ハロウィン向けに「アンネの日記」で知られるユダヤ人の少女アンネ・フランクの服を模した衣装が売られていた。「とんでもなくひどい」と、ネット上で問題視されたことで、販売を中止する会社も出てきた。
AFP通信などによると、この衣装はアマゾンなど複数の通販サイトで売られていた。
その一つ、「HalloweenCostumes.com」では「第二次大戦 アンネ・フランク 少女の衣装」の名前で、送料抜き25ドル(約2800円)で販売。「あなたのお子さんは第2次世界大戦のヒロインをハロウィンで演じることができます」というキャッチコピーとともに少女の画像を掲載。
その少女は、1930~40年代の少女の代表的ファッションだとして、前ボタンの青い服と緑のベレー帽のコスチュームを身にまとっていた。
最終的にHalloweenCostumes.comは、商品を削除した。ワシントンポストによると、同社の親会社「Fun.com」の代理人は、投稿が本質的にマーケティングミスであったことをTwitter上で示唆したという。
■ユダヤ系団体「ホロコーストで最も有名なユダヤ人犠牲者の心を痛めつける」
アメリカ最大のユダヤ系団体「名誉毀損防止同盟」は、公式サイトで「『アンネ・フランクの衣装』と称して売られている服は、ホロコーストで最も有名なユダヤ人犠牲者の心を痛めつける非常に不快な描写だ」と強く批判した。
未だに「第二次大戦中の避難民の少女の衣装」として、10月19日現在も販売を続けているアマゾンに対して販売中止を求めている。