ANA国際線、JAL追い抜く 旅客数×飛行距離で逆転
全日本空輸が5月、国際線で客を運んだ実績で初めて日本航空を抜いたことがわかった。4月に座席数と飛行距離をかけて表す事業規模で日航を上回ったのに続いて、運んだ旅客数と飛行距離を掛け合わせた「旅客キロ」の数値でもトップに立った。3月から増えた羽田空港の国際線が数値を押し上げた。
「旅客キロ」は航空会社の売上高に直結する数字だ。全日空は5月、ゴールデンウイークの利用が好調で、前月比11・4%増の約29億5千万旅客キロになった。日航も前月比7%多い約29億1千万旅客キロと数字を伸ばしたが、わずかにおよばなかった。
国交省は3月末から増えた羽田の国際線の枠を、全日空に1日11便、日航に同5便と傾斜配分した。羽田発着の国際線は搭乗率が7割を超える人気で、今回の逆転にも影響したとみられる。ただ、実際に運んだ旅客数は日航が約62万人、全日空が約58万人で、5月も日航が首位だった。国際便の増便で全体の飛行距離が伸びたことが貢献した。(土居新平)
(朝日新聞社提供)