どうするマクドナルド。地元産の野菜で作るドライブスルーがスルーできない

ベジタリアンのコンビニフードや冷凍食品企業として知られる「エイミーズ・キッチン」は、カリフォルニア州サンフランシスコ北部のロアート・パークにドライブスルー1号店をオープンすると発表した。
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Amy's Drive Thru

アメリカで、すべてのメニューがベジタリアンフードのドライブスルーが7月にスタートする。ベジタリアンのコンビニフードや冷凍食品企業として知られる「エイミーズ・キッチン」は、カリフォルニア州サンフランシスコ北部のロアート・パークにドライブスルー1号店をオープンすると発表した。

7月にオープンする「エイミーズ・ドライブスルー」がクイックサービスと低価格だからといって、高脂肪の怪しげな肉を使うというわけではない。この店では肉を使わないバーガー、ブリトー、マカロニアンドチーズ、ビザ、サラダ、チリドッグなどを販売する。さらに、ミルクシェイクと、完全菜食主義者用の乳成分を含まないシェイクもある。

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メニューはいずれも、完全菜食主義者向け、あるいはグルテンフリーとなる。エイミーズ・キッチンによると、どの原材料にも遺伝子組み換え食品は含まれないという。商品の95%以上がオーガニックで、原材料の大半が地元産だ。さらに、アレルギーを持つ客向けに、メニューにはピーナツや卵が含まれていない。

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エイミーズ・キッチンは全ての商品を現地で生産すると言っているが、ドライブスルーの値段は他店と競合できるものに据え置く予定だ。例えば、シングルバーガーは2ドル99セント、スタンダードブリトーは4ドル69セント、お好みのチーズピザは5ドル89セント、旬の野菜を使ったサラダは3ドル99セントの安価で販売をスタートさせる。

エイミーズ・ドライブスルーは店のインフラ面でも差別化させるという。テーブルは使用済みの自動車のドラムブレーキで作られ、木材は廃材の切れ端やアップサイクルされたものを使用している。食器類はリサイクル可能な、遺伝子組み換えではない材料で作られたものをリサイクルをしている土地から集めている。持ち帰り用の袋や箱も遺伝子組換えではない材料のインクを使用して印刷されている。

こうした開発は、ベジタリアンや動物愛護家にとって朗報だ。アメリカ国内でベジタリアンの食事の量は過去5年間で倍以上となっている。アメリカでは1600万人の人がベジタリアン、あるいは完全菜食主義者である。エイミーズ・ドライブスルーは、サンディエゴにある「エボリューション」のように、肉を使わないファストフードの先駆けにならい、盛り上がりつつあるベジタリアンの流行の一端を担っている。ベジタリアン、あるいは完全菜食主義者用のメニューはレストランにも次第に広がりを見せているし、アメリカ人は、以前よりも食事に肉なしメニューを取り入れるようになっている。

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こうした動きは、地球にも優しい。元ワシントン・ポストのコラムニスト、エズラ・クレイン氏がニュースメディア「Vox」に書いたように、野菜料理の割合が大きくなることで、環境に大きな影響を与えることになる。動物性の原材料を含まない食品は一般的に食肉と比較して生産するときの水をそれほど必要としない。だから干ばつのダメージが軽減されることにつながる。

エイミーズ・ドライブスルーも干ばつに耐えられる固有種の野菜を栽培する「屋上緑化」を進めている。同社のプレスリリースでは、「ビルのエネルギー需要を減らし、屋上の寿命を伸ばすことができる」と説明している。この施設は屋上から雨水を集めてろ過する給水塔や灌漑用の再生水システム、造園、帯水層のシステムも持ち、敷地内の湿地に水を排出できるようになっている。

さあどうする、マクドナルド。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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