「砂糖は、アルコールやタバコと同じような麻薬だ」という意見を表したのは、アムステルダムの公共衛生局長を務めるパウル・ファン・デア・ヴェルペン氏だ。同局では地区住民の健康をチェックするほか、ワクチン接種やSTD(性感染症)検査などのサービスを提供している。
ファン・デア・ヴェルペン氏は、9月12日に発行された「砂糖は現代でもっとも危険な麻薬」というタイトルのプレスリリースの中で、「肥満がまん延すれば、医療費の増加にもつながる」と主張した。
同氏は次のように述べている。「砂糖を摂取すると、空腹感が収まったあとでも、さらに摂取したくなる。卵であれば、ある程度で食べるのを止めることができるのだが。食品産業はこのメカニズムを悪用し、食品を必要以上に甘くしている。」
同氏はこの問題への対応策として、砂糖分の多い飲み物や甘すぎる製品に、「砂糖には中毒性があり、健康に害を与える可能性がある」と警告するラベルを貼ることを提案した。
オランダは大麻を合法化(個人における少量の所持を認可)している数少ない国のひとつだ。オランダ国内では、近年この状況に規制を加える動きが高まっている(同国には大麻も提供する「コーヒーショップ」があるが、2013年から、外国人には利用を禁止することになった)ものの、アムステルダム市の大麻に対するポリシーは極めてリベラルなものだ。
一方、米国では、(一部の州では医療大麻等が合法になっているが)、大麻の使用の取り締まりに年間76億ドルが使用されている。また、米国人の3分の1以上が肥満とされているが、オランダの肥満率は12%と、米国の半分にも満たない。
[Hunter Stuart(English) 日本語版:兵藤説子/ガリレオ]
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