インドの映画スター、アミターブ・バッチャンさん(76)が11月19日、1398人の農家が抱えていた借金を全額肩代わりしたと、自身のブログで明らかにした。総額約4000万ルピー(約6300万円)に上るという。
バッチャンさんはインド映画界「ボリウッド」を代表する俳優の一人。家族の絆を描いたインド映画「家族の四季 愛すれど遠く離れて」(2001年)や、レオナルド・ディカプリオさんが主演したアメリカ映画「華麗なるギャッツビー」(2013年)などに出演したことがある。
バッチャンさんは自身の出身地であるインド北部のウッタル・プラデーシュ州に住む1398人の農家が銀行から借り入れしていた借金をすべて支払ったといい、「農家のみなさんが苦しみ続けている負担を少しでも軽くしたいという思いがかない、感謝の気持ちでいっぱいです」などと綴っている。
バッチャンさんは以前にも、中西部マハーラーシュトラ州に住む350人以上の農家の借金を肩代わりしたことがあるという。
CNNによると、インドでは人口の半分以上が農業や関連分野に従事しているが、最近、天災による収穫量の減少や燃料費の高騰などにより、負債を抱える農家が相次いでいる。
自殺者も多く、2013年には1万人以上の農家が自殺するなど、農家の貧困は社会的な問題となっている。