トランプ政権は、米国で学ぶ海外留学生の通う大学が新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックのために今秋から授業を完全オンライン化した場合に、留学ビザを取り消す計画を撤回した。
この変更は、数十校に上る大学が政権の命令に対して法的手段に訴えることを示唆した結果だ。この多面的な行動は、ワシントンDCを含む17の州の司法長官が支持しており、マサチューセッツ州のMaura Healey(マウラ・ヒーリー)司法長官が主導いている。
米国時間7月14日のリモート公聴会で、ハーバード大学とMIT(マサチューセッツ工科大学)はICE(移民税関捜査局)の規則変更への反対を訴えた。その変更は数百万人の海外留学生の生活を脅かすものだった。そして公聴会の開始から数分後、国土安全保障省は教室で授業を受けている学生のみが国に滞在できるとした当初の計画を撤回することに合意した(Twitter投稿)。
新たなガイドラインは、2020年3月9日のガイドラインに基づくもので、現在在学中の学生のみが恩恵を受ける。このため新入学生や秋に米国にやってくる人たちは取り残されてしまう。
7月6日に発表されたこの規則は、学界で大きな批判を呼んだ。Yale Law School(イェール・ロースクール)のHeather Gerken(ヘザー・ガーケン)学部長は新しい規則に反対する声明を発表した。ある教授は「必要なら雪の降る屋外でも教えるつもりだ」、それで学生が国内に留まれるのなら、と語った。
(2020年7月15日TechCrunchJapan「米移民税関捜査局が留学ビザの規則変更を撤回、ハーバードやMITなどの訴えを受け」より転載しました。)
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