下半身に花を。"女性性"の素晴らしさを伝えたくて(画像集)

「私という庭に、種が植えられたような感覚になりました」
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ALEXANDRA SOPHIE

写真家のアレクサンドラ・ソフィーは、自身の妊娠をきっかけに体に対する見方が全く変わってしまったという。

「私という庭に、種が植えられたような感覚になりました」と、ソフィーはハフポストUS版にメールで話してくれた。「そしてその種は、赤ちゃんが外の世界に出る準備ができたのを知らせる時計が鳴るまで、毎日少しづつ大きくなっていったのです」

新しい命の誕生という非現実的でありふれた奇跡は、世界中のあちこちで今この瞬間もたくさん起きている。ユニセフによると、世界では毎日およそ35万3000人の赤ちゃんが生まれているという。

ソフィーは、自身の体が持つ力に触発されて、友人や面識の無い女性たちとともに「ブルーミング・ガーデン」というタイトルのプロジェクトを開始した。このシリーズは、女性の困難から立ち直る力や傷つきやすさなど様々な側面を称える作品だが、撮影されているのは女性の特定の領域だけだ。

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Blooming Garden (c)ALEXANDRA SOPHIE

このシリーズの作品のタイトルも「ブルーミング・ガーデン」と名付けられ、女性の体の持つ、命を作り、育み、誕生させる力の素晴らしさを表現しようとしている。女性の陰部を、薔薇、ヒナギク、草や苔などで飾り、上から撮影したシンプルで力強い写真だ。

ソフィーは当初、この写真で母性や新しい命を誕生させる女性の力を表現しようとしたという。しかしソフィーはすぐに、この作品は女性の持つ無数の可能性、楽しさ、奇妙さ、痛ましさ、ときにはタブーといった様々な要素の1つの側面しか表現していないことに気づいた。

「最初、私はこのプロジェクトで、あくまで個人的な感情だけを表現するつもりでした」とソフィーは語る。「世界に向けて発信するのではなく、家族や夫などに見てもらって、私の気持ちが少しだけでも理解してもらえたらなあ、くらいに考えていたんです。でもプロジェクトが形になるにつれて、私たち女性がいかに素晴らしいかを称える作品になっていることに気づいたのです!」

「そのアイデアは自然に生まれ、考え直そうとは思いませんでした」とソフィー。「処女地」というタイトルの作品では、苔に小さなキノコが2つ生えていることで処女性が表現されている。

また「ブラックベリー」と「成熟」という2つの意味を持つフランス語の「Mûres」(ブラックベリー)という作品では、女性の陰部にブラックベリーが置かれ、赤い果汁が滴ることで月経を表現した。また「割れた卵」という作品では、広げられた羽と割れた卵の殻、そして孵化できなかったヒナの一部が置かれている。

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「ブラックベリー」(c)ALEXANDRA SOPHIE

ソフィーは現在も、流産、病気、老い、性別移行、中絶、産前や産後のうつなどのテーマを扱ったこのシリーズを製作中だ。今後は、モデルの年齢や体型をより多様化させていきたいと考えているという。

このプロジェクトを通じて、ソフィーは女性が経験する試練、妊娠による体の変化、そして新しい命を誕生させた喜びを幅広い視点で表現したいと考えている。「モデルの自然な強さを表現できるように、とくに気をかけています。ありのままに自分の選択を受け入れる、人間以上に力強く激しい存在がいるでしょうか?」

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【※】スライドショーが表示されない場合はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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