新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、危機感が強まるアメリカ。
マスク着用義務付けなど自治体が対策を強化する中、南部アラバマ州タスカルーサ市で敢えて感染するよう振る舞う「新型コロナウイルスパーティー」を学生が開いたことが明らかになった。
パーティーはウイルスに感染することを目的とし、最初に感染した人が賞金を獲得するルールだったという。
タスカルーサ市消防署長のランディ・スミス氏が6月30日、市議会への説明でこのパーティーについて語った。
スミス氏らはここ数週間、学生や若者たちが、参加者が新型コロナウイルス陽性であることを知りながらパーティーを開いているということを耳にしていたという。
「最初は噂かと思っていました。しかし調査をした結果、医師だけではなく州も同じ情報を共有していることが確認できました」と、スミス氏は説明する。
企画した学生は「新型コロナパーティー」をゲームとして開き、新型コロナ陽性者を意図的に招いてお互いに感染させようとしていた、とタスカルーサ市議会議員のソーニャ・マッキンストリー氏はabcに語っている。
「彼らはお金を賭け、そして新型コロナウイルスに感染しようとしました。最初に感染した人がお金をもらうことになっていました。考えられられないような行為です」
タスカルーサ市にはアラバマ大学を含めていくつかの学校があるが、パーティーを企画した学生がどの学校に通っているかは明らかになっていない。
またタスカルーサ市は30日、公共の場ではマスクなどで顔を覆う条例を満場一致で可決した。
パーティー参加者の中には、ウイルス拡散の目的を知らずに参加して、家族や友人を命の危険にさらしてしまった人もいるかもしれず、憤りを感じるとマッキンストリー氏は話している。