7回のグラミー賞に輝いたジャズシンガーのアル・ジャロウさんが2月12日朝、死去した。76歳。
12日に公式サイトで発表された。関係者はハフィントンポストUS版の取材に対し、病院で家族や友人に囲まれて息を引き取ったと明らかにした。最近、疲労によりロサンゼルスの病院に入院しており、ツアー日程をキャンセルしていた。
シカゴ・トリビューン紙は「多様な声」、デトロイト・ニュース紙は「世界で最も偉大な才能の一つ」と絶賛した。
1940年3月12日、ミルウォーキー生まれ。当初は歌は趣味で、大学を卒業するまで本格的に音楽活動をしていなかった。1962年にリポン・カレッジを卒業後、アイオワ大学でリハビリ指導の修士号を取得した。
1960年代にサンフランシスコのジャズクラブで演奏を始めた。ジョージ・デュークらとジャズ・トリオを結成した。やがて情熱と才能を開花させ、ロサンゼルスやニューヨークに進出し、有名クラブで演奏し、テレビに出演してさらに有名になった。
1975年にワーナー・ブラザーズとレコード契約を結び、同年にデビューアルバム「We Got By」をリリースした。2年後に出世作となった2枚組みライブアルバム「Look to the Rainbow」をリリース。グラミー賞の最優秀ジャズ・ボーカル・パフォーマンスに輝いた。
その後「After All」「Breakin 'Away」「Boogie Down」「Trouble in Paradise」などの曲をヒットさせた。
ミュージカルなどへの出演のほか、テレビにも積極的に出演。ブロードウェイのミュージカル「グリース」に3カ月間出演したほか、ドラマ「New York Undercover」「Touched By An Angel」やオーディション番組「アメリカン・アイドル」にゲスト出演した。彼はまた連続TVドラマ「Moonlighting」(1985-89)のテーマソングを作曲した。
2015年9月27日、ブラジル・リオデジャネイロで公演するアル・ジャロウさん
2016年、JazzTimes.comでは「人との交友、一緒に歌って親交を深めること、それは最も価値あることです」「私が演奏するとき、みんな足を踏み鳴らしたり、踊ったりする。小さなコーラスを一緒に歌ったり、笑って、この面白い話を聞かせたり」と話していた。
ちょうど先週、公式サイトは、ツアーからの引退を発表した。「大変悲しいことではありますが、アル・ジャロウはツアーから引退しなければなりません。50年間、音楽の世界を旅してきたこと、そしてそこで巡り合ったすべての人たち、熱心な聴衆、献身的なミュージシャン、そして彼の努力を支えてくれた数多くの人々に感謝しています」
ハフィントンポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
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