ペットも同乗OK。カナダの航空会社、山火事の被災者に粋な計らい

「ありえない状況が起こったんだから、規則にとらわれず柔軟な対応をしたかった」という。

カナダ史上最悪の火災の一つとなったアルバータ州フォートマクマレーの山火事では、8万人を超える住民が、着の身着のままでの避難を余儀なくされた。

大勢の人たちが、お金に変えられない大切なものを残して行かざるを得なかった。その中には最愛のペットも含まれる。

ペットや飼い主たちを助けようと、多くの人たちが助けの手を差し伸べている。カナダの新聞「グローブ・アンド・メール」によると、取り残されたペットたちを助け出すために、市民団体がフォートマクマレーを巡回している。また、残されたペットたちを助け出して持ち主に届ける活動を始めたボランティアや動物救助団体もいる。

そして、カナダの航空会社、ウェストジェット航空とカナディアンノース航空も、普段では考えられない決断をした。

他の航空会社と同様、通常この2社はペットの搭乗に厳しい制限を設けている。しかし、避難する住民のために、フォートマクマレーから飛び立つ飛行機の客室にペットの持ち込みを許可する、という例外措置を講じたのだ。しかも、ケージに入れなくてもいいという、粋な計らい付きで。



「客室へのペットの持ち込みは、通常では考えられません。しかし、ありえないような状況が起こったのです。弊社は規則にとらわれず、動物たちの搭乗を認めるという柔軟な対応をすることにしました」とカナディアンノース航空の広報担当者がハフポスト・カナダ版に述べた。

カナダの公共放送CBCのニュースによれば、5月5日にエドモントンに向けて出発した便には、130人の乗客に加えて、19匹の犬、5匹の猫、2匹の亀が搭乗した。中には、グレートデーンのような大型犬もいたという。

このフライトのキャビンアテンダントを務めたワンダ・マレーさんは、着陸した時の様子をCBCにこう語っている。

「無事に着陸した時、スタンディング・オベーションが沸き起こりました。思わず目に涙が溢れました。このフライトは、いつまでも私の心に残るものになるでしょう」

SNSに投稿された、ペットと共に写る被災者の笑顔がとても印象的だ。









ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

▼関連画像集▼

Open Image Modal