日本サッカー協会の大仁邦彌会長は2月3日午後5時から東京都内で緊急の記者会見を開き、日本代表のハビエル・アギーレ監督を解任すると発表した。
大仁会長によると2日深夜、アギーレ監督がスペインリーグで監督をしていた4年前の八百長疑惑について、スペインの裁判所が検察当局からの告発を受理したことが確認された。2015年6月から始まる2018年ワールドカップ・ロシア大会アジア予選への影響が出ないよう、3日午後2時に本人に解任を通知し、了承を得たとしている。
後任については「3月(の国際親善試合)には間に合わせたい」と述べるにとどまった。
アギーレ氏は会見に同席せず、「日本で仕事ができたことはとても幸せでした。サポーターの皆様の応援に感謝しています。日本代表チームの将来に幸運を祈っています」とするコメントが会場で発表された。
アギーレ監督は2014年8月に就任。初の国際大会となる2015年1月のアジアカップは準々決勝で敗退し、連覇を逃した。就任後、半年足らずでの解任となった。
会見の主な内容は次の通り。
【冒頭発言】
会長:昨日2月2日夜遅く、アギーレ監督に対する検察の告発が受理された事実が確認されました。私たちは指導者としての手腕を高く評価しておりましたので、大変残念な結果に終わりました。
今回の告発の受理について、私どもといたしましていちばん考えなければいけないのは日本代表チームへの影響。最大のミッションは2018年ワールドカップへの出場。その予選が6月から始まります。
今回のアギーレ監督の告発の受理によって捜査対象となり、起訴され裁判が始まる可能性があります。こういう影響がアジア予選にできるだけ出ないようにリスクを排除する必要があると考えました。ということで、アギーレ監督との契約を解除するという決断になりました。
契約解除の理由は代表へのリスクを避けたいということです。八百長に関与したということが理由ではない。その事実は確認されていない。アギーレ監督にとっては名誉に関わる大変重要な問題。事実の証明に全力を尽くしてほしいと考えています。
本日(午後)2時に私から直接契約の解除を申し入れ、監督はやむを得ないということで同意しております。まことに残念な結果になって申し訳なく思っていますが、ファンやサポーター、スポンサーや関係者の皆様には、私どもの結論を理解していただき引き続きご支援をお願いします。
【主な質疑応答】
Q 後任の問題は。3月に国際親善試合があるが、現状の進捗は。
A できましたら3月には間に合わせたいと思うが、間に合わせるために、この辺でいいだろうという人材を選ぶことはないと思いますが、技術委員会が全力をあげて新体制をつくることになると思います。
Q 違約金などの要求はあったのか。あった場合、どのような対応を。
A 今回の解約について条件面についても合意をいたしております。内容については守秘義務があるため申し上げることはできません。違約金というような形はありません。
Q 今回の決断に関して、もっと早く決断出来たのでは。なぜこのタイミング。
A 我々はアギーレ監督の手腕力量を高く評価しております。日本代表のチーム作りにも高い評価を与えている。できたらこの体制で今後も続けていきたい。告発が受理されなければ何の問題もないと考えていましたが、その点を見極める必要があり、このタイミングになりました。
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー
関連記事