50年間鎖につながれ、虐待を受けてきたゾウ ついに安息の地へ

11月27日、2頭の年老いたゾウが2000キロにおよぶ旅を終え、新しい家に着いた。
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このゾウたちはサーカスに入れてくれと頼んだのではない。もし彼らに言葉が話せたなら、きっとテントの中から出られることより幸せなことはない、と話したことだろう。

50歳の2頭のメスのゾウ、ミアとシタは、人生のほとんどをのインド・ティルヴァンナーマライのサーカスで鎖につながれて過ごしてきた。

動物の救出と自然復帰に取り組む団体、ワイルドライフSOSの助けを借り、この2頭のメスのゾウはストレスも鎖もないゆったりとした老後を、泥浴び場やパパイヤ、たくさんの愛情で溢れるインドの保護区で過ごすための旅路についた。

ゾウのミアは、新しい家への2000キロの旅の後であまりに安心したのか、横になってぐっすりと昼寝を始めた。

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「最後にミアが自由に眠ることを許されたのがいつかは分かりません。ミアがずっとそうしたかったのは明らかです」とワイルドライフSOSのサイトに書かれている。

ワイルドライフSOSによると、サーカスの劣悪な環境のために、2頭のゾウは深刻な健康上の問題を抱えているという。

2頭のうちではより元気なミアの方でさえ、目はぼやけ、脚は腫れあがり、脚の爪は傷だらけになっている。

シタの健康状態はもっと深刻だ。「右前脚は昔の骨折が完全に治癒していなく、シタは右脚を曲げることができないのです」とワイルドライフSOSは説明している。「左前脚は圧力がずっとかかっていたために異常に伸びてしまっています。そのために爪は割れ、膿瘍ができてしまっています。シタはこのせいで、1年以上も横になってきちんと休むことができなかったのです」。

この2頭のゾウは、傾斜した屋根、乗降時に使う電動の足場、大きなサイズのシャワー、そして獣医チームのための十分なスペースを備えた、インドで初めての「ゾウ用救急車」に乗り、ゾウ保護センターに11月27日に到着した。

ワイルドライフSOSのブログによると、この2頭のゾウはティルヴァンナーマライから、新しい家となるタミル・ナードゥ州のマトゥラーまでの旅を存分に楽しんだという。

レスキューチームのメンバーは、この旅の初日にシタの様子を、「興奮して、トラックの中から嬉しそうにみんなに鼻を振っていた」と書いている。

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おやつを取る時と、行き交う人に鼻を振る時にシタはトラックの中から鼻をぶら下げる。

彼らの楽しい時間はまだ始まったばかりだ。「車の旅にはおいしいおやつが欠かせません。ミアとシタは途中で立ち寄ったサトウキビ工場で、たくさんのサトウキビを楽しんだところです」とレスキューチームが11月25日のブログの記事に書いている。そして、「農家の方がミアとシタのために、進んでサトウキビを寄付してくれました」

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そんな道中の楽しさを上回るのが、新しい家に着いた時の喜びだ。

保護区に着いてすぐに、シタはゆっくり水に浸かるため、冷たいプールに一直線に向かって行った。

「もうシタは50歳以上ですが、泳ぐというのは今回が初めてだったと思います」とレスキューチームが書いている

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シタはすぐに生まれて初めてのプールに入った。もう50歳以上だが、泳ぐというのはおそらくシタにとって初めての体験だ。

到着してから、ミアとシタは元気に新しい友達を作っている。2頭はついに、本来のゾウとしての生き方を学んでいるということだ。

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ミアは新しい友達がいれば、レスキュートラックに乗るのはそれほど怖くないことに気が付く。

「ミアとシタはすでに前よりとても幸せそうに見えます」。ワイルドライフSOSの共同設立者、カーティックさんはライブ・インディアに話した。「2頭は、もう無理やりサーカスで芸をやらされたりしない、幸せな生活を送れることを感じていると思います。痛んだ関節を休め、十分な治療を受けることのできる生活が待っているのです」。

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旅の途中で、泥遊びを楽しむミアとシタ。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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