今ニューヨークの書店に行くと、「話題の新刊コーナー」に可愛らしい本が並べられていることに気付くだろう。表紙に写っているのは、重ねられたクッションの上に鎮座する小さな子猫。タイトルは「ウォルター・チャンドーハ 猫写真家」だ。
あるブルックリンの書店では、通りかかった女性が「すごく可愛い」と本に見入っていた。ページをめくれば、もっともっと可愛い猫たちに出会える。
今、動物をテーマにした写真集が人気だ。エリアス・ワイス・フリードマンは、自身の人気Instagramに投稿している犬の写真をまとめ、「The Dogist」というタイトルで出版した。街頭の犬たちを独自のスタイルで撮影した写真だ。ソフィー・ガマンドも、水で濡れてどこか所在無さげな表情をした犬の写真集を発売している。
しかし、大勢の動物写真家の中でもチャンドーハは特別な存在だ。理由は彼のキャリアの長さにある。1920年にアメリカのニュージャージー州で生まれた彼は現在95歳。フリーランスの写真家として40年以上活躍してきた。中でも一番得意としている分野は猫や犬だ。
これから午後4時までウォルター・チャンドーハのサイン会を開催します。
ニューヨークを拠点に活動しているチャンドーハが猫の魅力のとりこになったのは、学生時代にクイーンズ地区でグレーの捨て猫を見つけたことがきっかけだ。彼はその子猫を家に連れて帰り、ロコと名付けた。ロコの写真が週間写真コンテストで賞をとると、彼は一躍有名人となり「写真家ウォルター・チャンドーハ」から「猫写真家ウォルター・チャンドーハ」になった。
「チャンドーハの猫写真は、現在インターネットにあふれる猫画像の先駆けかもしれません」と写真集を出版したアパチャー財団は述べている。ニューヨーク・タイムズ紙やワイアードも、チャンドーハを「猫写真のパイオニア」と呼ぶ。
チャンドーハの写真には独特のスタイルがある。彼の写真はとても明るく鮮明だ。引っ掻こうとしたり、のどを鳴らしたり、うたた寝をしたり……猫たちがみせる最高の瞬間が色鮮やかに捉えられている。彼の写真の中では、猫が好奇心旺盛なぬいぐるみのように見えることさえある。
ラリー・ジョンソンやジェイミー・キャンベルなど、同じように猫を撮影する写真家たちは、彼の影響を受けてきたに違いない。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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