安倍首相はG7テレビ会議後に何を言った? 東京オリンピックは「完全な形で実現」。時期は答えず【全文】

記者団は東京オリンピックの開催時期についても質問したが、安倍首相は「完全な形で実施する」と繰り返すのみだった。
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先進7カ国(G7)首脳との緊急テレビ会議を終え、取材に応じる安倍晋三首相=17日未明、首相官邸
時事通信社

新型コロナウイルスへの感染が世界的に広がっていることを受けて、主要7カ国(G7)の首脳は日本時間3月16日深夜、約50分間の緊急テレビ会議を実施した。朝日新聞デジタルによると、G7首脳のテレビ会議による協議は、1975年にサミット(当時はカナダを除く6カ国)が始まって以来初めてだという。

テレビ会議を終えた安倍首相は17日、記者団の質問に答えた。日本からは「世界の英知を結集した治療薬の開発」と、「世界経済への悪影響が懸念される中で必要かつ十分な経済財政政策を実行するというメッセージを打ち出す」の2点を主張したと明かした。

東京オリンピックの開催の是非に関しては「人類が新型コロナウイルスに打ち勝つ証しとして、東京オリンピック・パラリンピックを完全な形で実現することで、G7の支持を得た」と話した。

記者団は帰ろうとする安倍首相を呼び止めて、東京オリンピックの開催時期についても質問した。しかし、安倍首相は「完全な形で実施する」と繰り返すのみで、時期に関しては答えなかった。

記者団とのやり取り全文は以下の通り。

 

―――G7のテレビ首脳会談が終了しました。どのような議論が行われましたか?また、東京オリンピックの開催の是非等について議論は出たのでしょうか?

新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりを受けて、先ほどおそらく史上初めてとなるG7サミットを開催いたしました。先ほどそこで私は主に2つのことを主張したところであります。 

まず現下の大変厳しい事態を収束するため、そして世界の人々の不安を和らげるためには、何よりも治療薬を開発することが重要であると。そのためにG7が協力し、そして世界の英知を結集して、治療薬の開発を一気に加速すべきであるということ。

もう一点は、世界経済が非常に大きなマグニチュードで悪影響を受ける懸念がある中において、G7で協調しながらこれに見合うだけの必要かつ十分な経済財政政策を実行していく。G7としてあらゆる手を尽くしていくという力強いメッセージを発出すべきだということ。この2点を述べました。

 G7の首脳達から賛同を得て、この内容について首脳声明として発表されることになります。

そしてまた、G7として協調行動を具体的に行っていくうえで、保健大臣会合と財務大臣会合を、それぞれ緊密に定期的にやりとりすることでも一致したところであります。本日の首脳間のテレビ会議は大変有意義であったということから、これから時期を見て、必要な時にこの会議をすることでも一致したところであります。

人類が新型コロナウイルスに打ち勝つ証しとして、東京オリンピック・パラリンピックを完全な形で実現することで、G7の支持を得たところでございます。新型コロナウイルスとの戦い、大変手ごわい相手ですが、G7でしっかり一致結束して国際社会で共に戦っていけば、必ず打ち勝つことができるという認識で一致ができたと、こう考えております。ありがとうございました。

 

―――総理、総理。「完全な形で実現する」ということで一致したということですが、時期については何か話し合いがあったんでしょうか?

完全な形で実施するということで、G7で一致したところであります。

 

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