天皇陛下の退位特例法案、衆院議運委で可決 菅官房長官「将来の先例になり得る」

天皇陛下の退位を実現する特例法案が6月1日、衆院議院運営委員会で採決され、各党の賛成多数で可決された。
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Japan's Emperor Akihito and Empress Michiko attend the annual spring garden party at the Akasaka Palace imperial garden in Tokyo, Japan April 20, 2017. REUTERS/Toru Hanai
Toru Hanai / Reuters

天皇陛下の退位を実現する特例法案が6月1日、衆院議院運営委員会で採決され、自由党を除く全会一致で可決された。

菅義偉官房長官は今回の特例法案について、「法案の作成に至るプロセスや、その中で整理された基本的な考え方は将来の先例になり得る」と述べ、今回の退位が将来の天皇の退位にもつながる内容であるとの考えを初めて示した。

民進党の馬淵澄夫議員は、秋篠宮家の長女・眞子さまの婚約報道にふれつつ、「今後の皇位の継承についての議論は避けて通ることはできない」と、女性宮家の創設など皇族減少対策について質問した。

これに対し菅氏は、「皇族の方のご年齢からして、先延ばしすることのできない重要な課題だ」とした上で、「いろいろな考え方、意見がある中、国民のコンセンサスを得るため十分な分析や検討、慎重な手続きも必要であり、適切に検討していきたい」と答弁した。

一方で菅氏は、「(民主党の)野田内閣では、女性皇族の婚姻による皇籍離脱の対応策は、皇位継承問題と切り離して検討した」と指摘。女性宮家の問題と安定的な皇位継承の問題は切り離して検討する姿勢を示した。

特例法案は2日に衆院を通過する見通し。

▼画像集:歴代天皇(宮内庁「天皇系図」による)▼


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