小惑星が地球に衝突か……。全人類が思わず冷や汗をかくニュースが届いた。
日本時間7月25日午前10時ごろ、地球から約7万キロの距離まで小惑星が接近したのだ。地球から月までの距離は約38万キロなので、その5分の1以下まで接近したことになる。地球すれすれのところを秒速24キロの速さですれ違った。NASAジェット推進研究所がデータを公表している。
この小惑星の名前は「2019 OK」。NASAでは、幅は59メートルから130メートルほどだったと推定している。これまで全く知られておらず、ブラジルとアメリカの天文学者らによって、地球に最接近する数時間前に発見された。
■「この数年間で地球の近くを通過する中では、おそらく最大」
ワシントンポストによると、オーストラリア王立研究所の天文学者アラン・ダフィー教授は、「これは本当にショックでした」と驚きを隠さなかった。
メルボルンに拠点を置く天文学者マイケル・ブラウンさんも「この数年間で地球の近くを通過する中では、おそらく最大の小惑星です」と同紙に語っている。
ダフィー教授は、こうした小惑星は「シティ・キラー」と呼ばれており、もし地表に衝突した場合、「非常に大きな核兵器と同じで、都市を破壊するのに十分な力を持っているでしょう」と話した。
2013年には、ロシアの都市チェリャビンスク上空で、直径約17メートルの巨大隕石が爆発。激しい衝撃波が発生して屋根が崩壊し、窓ガラスが割れ、約1200人が負傷した。
■もし衝突していれば東京23区が壊滅した恐れも
ハフポスト日本版は、日本スペースガード協会の浅見敦夫副理事長に取材したところ「地球と月の軌道の間を通過する小惑星は、1カ月に数回は観測されいる」としつつも、「直径100メートル程度というのは非常に珍しい」と明かした。
また「2019 OK」が今回、地球に衝突する可能性は低かったとした上で、もし同程度の小惑星が地表に衝突した場合「直径1.5キロから2キロ、深さが500メートルほどのクレーターができ、さらに衝撃波で東京23区よりやや広い地域が壊滅的な打撃を受けたでしょう」と話している。