10道県知事選すべてで現職当選 統一地方選
第18回統一地方選挙の前半戦が12日、投開票された。10道県知事選ではすべて現職が当選し、与野党対決の構図となった北海道、大分県知事選はいずれも与党系候補が制した。41道府県議選でも自民が堅調な戦いを見せた。一方、人口減少や高齢化など地域の課題が深刻化する中、投票率は落ち込み、大半の道府県議選で戦後最低を記録するなど、選挙の空洞化が際だった。
知事選は、北海道、神奈川、福井、三重、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、大分で行われた。いずれも現職に新顔が挑んだ。うち神奈川、福井、奈良、鳥取、徳島、福岡の6県では、自民と民主が事実上、現職に相乗りした。
自民は昨年以降、滋賀、沖縄、佐賀の3知事選で推薦候補が敗れたが、今回の10知事選では推薦・支援した現職が全勝。2013年の参院選、昨年末の衆院選に続いて勝利したことで、来夏の参院選に向けて勢いを維持した。
一方、民主は1月に就任した岡田克也代表にとって初の大型選となり、反転攻勢の第一歩と位置付けたが、厳しい戦いとなった。
北海道では、自民道連と公明党が推した現職の高橋はるみ氏(61)と、民主、維新、共産、社民など野党各党が支援した新顔の佐藤のりゆき氏(65)との一騎打ちになった。高橋氏は3期12年の実績を訴え、道知事として初の4選を果たした。佐藤氏は北海道電力泊原発の再稼働反対を訴え、知事選を再稼働の是非を問う「道民投票」と位置付けたが、及ばなかった。
大分でも、自民県連と公明が推した現職の広瀬勝貞氏(72)が、民主が支援した前大分市長の釘宮磐(ばん)氏(67)を破り、4選を果たした。
■道府県議選でも自民堅調
41道府県議選(岩手、宮城、福島、茨城、東京、沖縄をのぞく)では、自民が大阪をのぞく40道府県議選で第1党になった。また、全体の議席数でも1153議席を得て、前回の1119議席を上回った。一方、野党第1党の民主は道府県議選の候補者を前回の約6割の345人に絞り込んだが、264議席にとどまった。
札幌、相模原、静岡、浜松、広島の5政令指定市長選では、札幌で民主や維新など野党系が推した元副市長の秋元克広氏(59)が、自民推薦候補を破った。その他の4市長選では現職が勝利した。17の政令指定市議選も投開票された。
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