9月26日夜に行われたアメリカ大統領選のテレビ討論会の舞台に歴史上初めて、ひとりの女性が立った。民主党候補ヒラリー・クリントンがガラスの天井にまたひとつヒビを入れた夜であった。
それでも、90分間の討論を見ていた女性たちの多くが、テレビの前でとてもイライラしていた。
共和党候補ドナルド・トランプはアメリカに住む女性たちにマイナスの影響を及ぼしそうな政策を認めているが、彼の女性を見下す口調と、見え隠れする人種差別主義があいまった、Twitterに投稿された「女性が平静さを失わずはいられなかった10の瞬間」を見てみよう。
1.トランプが間を取り、見下すようにクリントンに「君には幸せになってもらいたいんだ」と言ったとき。
トランプの世界では、女性はいつだって満足げに微笑んでいなければならない。彼がいつも言っているように。
トランプがクリントンに「君には幸せになってもらいたいんだ」と言ったけど、いつもの女性を見下した態度だ。
2.トランプがクリントンに茶々を入れる(強引に口を挟む?)ときすべて。クリントンが素晴らしい政策について素晴らしいことを言うといつもそうなる。
駄々っ子は自分の順番が待ちきれない。これはどこの女性も同じ気持ちだろうが、嫌な感じだ。
テレビを見ていた多くの女性が肩をすくめている。男性が口を挟み、叫んで、女性をけなす瞬間を思い出させる。
話している途中で、男性が女性に茶々を入れるのを数えられる人はいる?
3.外交政策について「ストップ・アンド・フリスク(不審者を停止し、ボディチェックする)」の実施をエラそうに説明しているとき。
女性から見ると、2人の大統領候補はいつも男性と女性がしているような話の展開になる!
トランプは80年代のビジネスマンがいいそうな古くさいことがかっこいいと思っているのでしょう。口を挟む、叫ぶ、上から目線で物を言う、女性が話すと露骨に嫌な顔をする、そういったことをね。
これでやっと全米が分かったと思うけど、女性って、ぶしつけな男性が女性の得意分野について下手なアイデアを語るときでも、丁寧に耳を傾けるのです。
4.トランプが黒人社会に対する警察の残忍さがいかに危険か分かっていなかったとき。本当に問題なのは「黒人同士の犯罪」とうそぶき、「ストップ・アンド・フリスク」を徹底すると言った。しかし、この警察のやり方は、むやみに有色人種をターゲットにしたため、ニューヨークで違憲と判断された。
絶対に嫌。ストップ・アンド・フリスクなんて冗談じゃない。
「ストップ・アンド・フリスク」なんて無意味。あんなのニューヨーク警察の言い訳。私の下着に手を突っ込みたいだけでしょ。
5. NRA(全米ライフル協会)の支持率を自慢したとき。
調査によると、自宅に銃を置いておくと、女性が殺人の被害者になる可能性が増すという。それでも、銃がいいのか?
「NRAは ... とってもいい人たち」
6. お金について自慢が止まらなかったとき。それに、ホテルも。またお金の話だ。
男らしさって、もろい。
うぅぅぅ、カネだ!空港だ!俺にはペニスがある!
ドナルド・トランプは頑丈な金属で出来たさぞかし立派なモノをお持ちのようで。マヌケの自慢には付き合ってられない。これがアメリカ。
7. きちんと言葉を話せなかったとき。
もし女性が正当な裏付けもなく「違う」と何度も叫んだら、どうなる?
「ねぇ、立派な大統領を作るのは誰か分かってる?」
「誰?」
「大人の女性。彼が何にでも意義を唱えるときに「違う」と言える女性」。
トランプはマイクに向かって「違う」とうなっていたけれど、メラニア夫人との私生活がうまく行ってないんじゃないの? かわいそうに。
8. アメリカの政界で最も打たれ弱い男が「私には勝ち続ける気質」があると言ったとき。
これは極端に優遇された白人男性の妄想でしかない。
「私の最大の資産は気質だ」。まんま、おかしくてウォッカを吹き出しちゃった。
トランプは「ヒラリーより優れた気質がある」と主張した。それを最も大きな資産と呼んだ。
私には ... そんなこと絶対できない ...
9.トランプがクリントンは「見た目が大統領じゃないし、スタミナもない」と言ったとき。
はっきりさせよう。大統領が女性に見えたことはこれまで一度もない。
この国の大統領になるには絶大な「スタビナ」が必要だって。鼻でもかんだら。
トランプ氏は自分には驚くほどスタミナがあると話していたけれど、ペニスのことだけだと思う。
10.トランプ氏がクリントンは「素敵」ではないと言ったとき。もちろん。女性というのは誰だってまずは穏やかで優しくなければいけないんでしょ。
忘れないでおこう。これは大統領選だ。2人の候補者がお互いを攻撃する広告を発表している。特に目新しいことではない。
ドナルド・トランプがクリントンのことを「素敵ではない」と言ったけれど、実際は正反対!!!!
ドナルドは「素敵ではない?」とヒラリーの広告を批判したのですか?本当に?
「素敵ではない。ふさわしくない」。いじめだ。彼はついに校長室に呼び出される。
みなさん、それじゃあまた。
私が他に何の準備をしたかご存知ですか? 大統領になるための準備をしたんですよ。
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ハフポストUS版編注:ドナルド・トランプ氏は世界に16億人いるイスラム教徒をアメリカから締め出すと繰り返し発言してきた、嘘ばかりつき、極度に外国人を嫌い、人種差別主義者、ミソジニスト(女性蔑視の人たち)、バーサー(オバマ大統領の出生地はアメリカではないと主張する人たち)として知られる人物である。
ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。
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