ヤフー(東京都)が、自社が抱える膨大なインターネットユーザーのデータを他社の事業向けに活用することになった。
ヤフーは日本一のポータルサイトをはじめ、100以上のネットサービスを展開しているが、そうしたデータはこれまで自社内での利用にとどめていた。
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「虎の子」のビッグデータを社外に「開放」することで、新たな収益源を確保するのが狙いとみられる。
「日本全体をデータの力で活性化させたい」。2月13日、川邊健太郎代表取締役社長CEOは記者会見でこう胸を張った。
ヤフーは、検索やメディア、ECなどから得た、幅広いビッグデータを保有している。新サービスでは、このビッグデータに加え、顧客となる企業や自治体などのデータも利用し、顧客の事業を支援するという。
ヤフーが提供する主な機能は3種類で、メディア事業のデータを活用した「消費者の潜在ニーズやトレンドの分析」、位置情報データを元にした「特定エリアでの消費行動の分析」、ヤフーユーザーの行動履歴データを用いる「レコメンドエンジン」。
ヤフーの川邊社長は、2018年1月の新体制発表会で「データの会社になる」と自ら宣言していたことに触れ、「サービスの改善や売り上げの増加をデータとAIの力で行うことが『データの会社になる』ということ」と意気込んだ。
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また、川邊氏は、今までのインターネットの活用は、主にマーケティング領域に限られていたが、今後、「全産業、あるいは全てのバリューチェーンの中にデータドリブンの力が入っていく」ことで、「新サービスの市場規模は非常に大きくなる」と戦略を語った。
ただ、ビッグデータがらみの市場はすでに多数の企業が参入している。ヤフーがそうした企業のサービスとどう差別化するかなども注目されそうだ。