テニスの大坂なおみ選手は1月26日、日本勢初となる全豪オープンの決勝戦で、ペトラ・クビトバ選手(チェコ)と対戦する。
初めて顔をあわせる強豪は、どんな選手なのか。過去の成績やプレースタイルなどを紹介する。
気迫を押し出す攻撃型の選手
クビトバ選手は、チェコ出身の28歳。182センチの高身長から繰り出される高速サーブを武器に、気迫を全面に押し出すタイプの攻撃型な選手として知られている。
現在世界ランク6位で、長く第一線で活躍してきた。今回の全豪は、1セットも落とすことなくストレート勝ちしており、勢いに乗っている。
21歳だった2011年、ウィンブルドンの決勝でシャラポワ選手を破り、4大大会で初優勝。1990年代生まれの選手として、男女を通じて初の4大大会の覇者となった。
世界ランキング上位者で競うその年のWTAファイナルも、初出場で初優勝を飾り、自己最高の世界ランク2位まで登りつめた。2014年には、再びウィンブルドンを制した。
「再びテニスをプレイできるかどうかも分からなかった」
そんな強豪・クビトバ選手も、過去には不運な事件に巻き込まれた。
2016年12月、自宅で強盗に襲われ、利き手の左手に重傷を負ってしまったのだ。選手生命の危機に立たされたが、神経を直す手術の末、2017年の全仏オープンで復帰を果たした。
そうした過去を乗り越えて、全豪の決勝進出を決めたクビトバ選手。記者会見の場で、「様々なことに対応しなければいけないのは、好ましい時間ではなかった。身体的だけではなく、精神的にもとてもつらかった」と当時を振り返った。
「決勝に進めたことは、まだ信じられない気分です。正直に言うと、ちょっと、変な感じ。再びテニスをプレイできるかどうかも分からなかったから」
少し戸惑いながら、決勝進出の喜びを噛み締めたクビトバ選手。「決勝や、大きな舞台でプレイするのは、とても楽しみ」と意気込みを語った。