ソフトバンクは、12月6日に発生した大規模な通信障害の原因について、スウェーデン通信機器大手エリクソン設備のソフトウエアに異常が発生したためと発表した。
同様の通信障害はイギリスの「O2(オーツー)」など世界の複数の通信事業者でも発生しており、エリクソンの社長兼CEOは、「私たちのお客様だけではなく、ユーザーの皆様にもご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします」と謝罪した。
ソフトバンクによると、通信障害が発生したのは2018年12月6日午後1時39分ごろ~同日午後6時4分ごろ。
「ソフトバンク」と「ワイモバイル」の携帯電話サービスのほか、固定電話サービスの「おうちのでんわ」やWi-Fiルーターの「SoftBank Air」でも同じ障害が起きた。影響数は「調査中」としている。
通信障害の原因について、東京と大阪センターに配置してあるエリクソン社製パケット交換機のソフトウェアに異常が発生したと説明。「ソフトウエアを旧バージョンに戻すことで、復旧を行いました」としている。
通信障害が発生していた時間帯は、ネット上で「通信が圏外になった」「つながらない」などの声が殺到した。この通信障害により、JR東日本で電子マネーサービス「モバイルSuica」のチャージができなくなったり、佐川急便のドライバーがネット経由の集荷・再配達依頼を受信できなくなったりするなど、各方面で大きな影響が広がった。
ソフトバンクは、「多大なるご迷惑とご不便をお掛けしましたことを深くおわび申し上げます」と謝罪している。
エリクソンは6日、ソフトバンクのほか、世界の複数の通信会社で起きた通信障害が自社設備のソフトウェアによるものと発表。
早期段階の調査結果として、「今回影響を受けたソフトウェア証明書のバージョンの齟齬が示されています」と説明した。
同社CEOのボリエ・エクホルム氏は声明で、問題のソフトウェアの廃棄処理を進めているとし、「サービスを早急に復旧できるように鋭意努力させていただいております」と強調した。
「今回の障害を引き起こした問題のあるソフトウェアは、現在廃棄処理を進めています。私たちのお客様だけではなく、ユーザーの皆様にもご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。現在、私たちのお客様における影響を最小限に抑えることができるよう、またサービスを早急に復旧できるように鋭意努力させていただいております」