エルニーニョ、2年ぶりに発生 日本の冬、今後の影響は?

東日本では、暖冬になる可能性も。

2年ぶりエルニーニョ発生 春まで続くか

エルニーニョ監視海域の海面水温偏差
エルニーニョ監視海域の海面水温偏差
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気象庁は9日、エルニーニョ監視速報を発表しました。2016年春以降、約2年ぶりにエルニーニョ現象が発生したとみられます。また、今後春にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高いと見込んでいます。

10 月の実況  エルニーニョ現象発生

10月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は+0.9℃で基準値より高い値でした。太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で平年より高く、海洋表層の水温はほぼ全域で平年より高い状態でした。太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は平年並みだったが、中部の大気下層の東風(貿易風)は平年より弱かったです。 このような海洋と大気の状態から、エルニーニョ現象が発生したとみられます。

今後の見通し 春にかけて現象が続く可能性が高い

海洋表層の暖水は、今後東部の海面水温が平年より高い状態を維持するように働くと考えられます。エルニーニョ予測モデルは、今後春にかけてエルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より高い値で推移すると予測しています。このことから、春にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い見込みです。

西太平洋熱帯域及びインド洋熱帯域の状況

西太平洋熱帯域:10月の西太平洋熱帯域の海面水温は、基準値に近い値でした。今後春にかけては基準値より低い値で推移すると予測されます。インド洋熱帯域:10月のインド洋熱帯域の海面水温は、基準値より低い値でした。今後次第に基準値に近づき、冬から春にかけては基準値より高い値か基準値に近い値で推移すると予測されます。

日本の冬、今後の影響は?

エルニーニョ現象が発生した時の冬の天気の傾向は、どうなるのか気になる所だと思います。まず、日照時間は、東日本と西日本の太平洋側では少なくなる傾向です。平均気温は東日本では平年より高くなる傾向があるため、この冬は、東日本では暖冬になる可能性があります。ただ、一時的には寒気が南下することもありますので、日によって気温の差が大きくなることも考えられます。ご注意ください。

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日本気象協会 本社

日直主任

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