11月6日に投開票されたアメリカ中間選挙で、多数のLGBTQ、性的少数者の候補者が当選確実となった。こうしたムーブメントは「レインボーウェーブ」と名付けられ、ハフポストUS版などによると、今回は、LGBTQ運動にとって歴史的勝利を収めた中間選挙になったと位置付けられている。
LGBTQをオープンにしている主要な当選者は以下の通り。
コロラド州知事にゲイの男性が当選確実に、オレゴン州知事選ではバイセクシュアル公表現職が再選へ
今回、最も影響力のある勝利とされているのが、コロラド州知事選だ。ゲイであることを公表している民主党候補のジャレド・ポリス下院議員が、当選確実となっている。
男性の同性愛者が州知事に選出されるのは今回が初めて。
ジャレド議員は、下院議員時代の2011年9月にパートナーの男性とともに息子を迎えたことを公表(代理出産なのか養子縁組なのかについては公表を控えている)。米国議会で初めて、同性愛を公表して親になった人物となった。
一方で、オレゴン州知事選では、バイセクシュアルを公表している現職のケート・ブラウン知事が再選の見込みになった。
ネイティブアメリカンでレズビアンの女性が下院議員に
ネイティブアメリカンを先祖に持つ、民主党候補のシャリス・デイビッズ氏はカンザス州の下院3区で当選確実となった。
元格闘技選手であるシャリス氏は、先住民「ホ・チャンク・ネーション」の出身。自身がレズビアンであることを公表している。
ニューハンプシャー州でも、初のLGBTQ議員が誕生へ
ニューハンプシャー州では、民主党のクリス・パッパス氏が下院1区で当選、初のオープンにしている同性愛者の議員となった。
ミネソタ州では反LGBTQ議員にレズビアン候補が勝利
ミネソタ州では、現職で反LGBTQを掲げた議員にレズビアンの候補が勝利する見通しになった。
下院2区で当選確実となったのは民主党のアンジー・クレイグ氏で、レズビアンであることをオープンにしている。一方、敗れたのは共和党のジェイソン・ルイス氏。
ルイス氏は自身のラジオ番組などで同性愛者を「強姦の犯人」と比較し、同性婚を非難するなどLGBTQに対する攻撃を続けていた。
2人は前回の2016年の選挙でも議席を争っており、前回は2ポイント差でルイス氏が州議会の議席を獲得していた。
候補者数も過去最高に
今回の選挙前の時点で、既にLGBTQの人々からは歴史的勝利を確信する声が挙がっていた。
オープンにしているLGBTQの主要政党の候補者は上院下院合わせて22人で、2016年と比較して29.4%増となり過去最高を記録していた。
また、州知事には7人の立候補者がおり、そのうち4人が主要政党からの指名を獲得していた。