全国のほとんどの小中高校で組織されているPTA。実は任意加入だったことが知られるようになると、今度は退会者をめぐってのトラブルも多く報告されるようになりました。
PTAを退会したら、子どもが卒業式でおまんじゅうをもらえなかった、胸のコサージュをつけてもらえなかった、登校班に入れてもらえないと言われた...。
本来は「全児童・生徒のために」活動する団体であるにも関わらず、退会者の子どもに対して排除や差別的な扱いをするなどの事例が相次いでいます。
ハフポストでは、PTAジャーナリストの大塚玲子さん、サイボウズとの共催で、退会問題を考えるトークイベントを開催します。
【イベント:やめたらどうなるPTA?】
〇1部 トークイベント
木村草太さん(憲法学者・首都大学東京教授)
加藤薫さん(文化学園大学教授)
大塚玲子さん(PTAジャーナリスト)
司会/泉谷由梨子(ハフポスト日本版 副編集長)
〇2部 グループディスカッション
開催日 2018年10月27日(土) 14:00〜16:00
場所:サイボウズBar(東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー 27階、サイボウズ株式会社内)
参加定員:60名(先着順)
参 加 費:1名あたり500円(同伴のお子さんは無料) ※当日お支払いください
応募方法:こちらのサイトよりご応募ください。
■共催:大塚玲子さん、サイボウズ株式会社
※小さいお子さん連れの方も参加可能です。ただし託児サービスはありませんので、目の届く範囲でご一緒にご参加をお願いいたします。
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PTAの活動内容は学校によって異なりますが、卒業式や運動会などの行事運営に携わったり、登校班のような教育に関わる活動を代行したり、会費が備品購入にあてられたりと、多くのPTAは実質的に学校をサポートする役割も担ってきました。
そうした事情からか、本当は設置や加入を義務付ける法律はないのに、PTAは「原則参加」「強制加入」というように考えられてきました。しかし今そのあり方は揺らいでいます。
一方で、これまでPTAの活動を義務感で「イヤイヤ」担ってきた会員たちから、退会者に対する視線は冷たいようです。役員の中には、「自分だけ退会するなんてずるい」という声に悩まされ、板挟みになっている人々も。
「保護者は全員必ず入る」のが当たり前のように思われてきたPTAから、「入る・入らないを選べる」PTAに、どうしたら移行することができるのでしょうか?
<登壇者プロフィール>
木村草太(きむら・そうた)さん
東京大学法学部卒。同助手、首都大学東京准教授を経て、現在、首都大学東京教授。テレビ朝日系列『報道ステーション』のコメンテータなど、メディア出演も多数。助手論文を基に『平等なき平等条項論』(東京大学出版会)を上梓。法科大学院での講義をまとめた『憲法の急所』(羽鳥書店)は「東大生協で最も売れている本」と話題に。著書に『憲法の創造力』(NHK出版新書)『憲法の条件――戦後70年から考える』(大澤真幸先生との共著・NHK出版新書)『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』(晶文社)『いま、〈日本〉を考えるということ』(編著、河出書房新社)『憲法という希望』(講談社現代新書)『子どもの人権をまもるために』(編著・晶文社)など。
加藤薫(かとう・かおる)さん
文化学園大学現代文化学部教授(日本語・日本文化論)。早稲田大学大学院文学研究科現代日本語コース終了。大学入学時に接続詞「だから」の感動詞的使われ方に興味を覚え、日本語研究を志す。主に外国人留学生に日本語を教えながら、日本語と日本文化の関わりについて考えてきた。15年ほど前に妻がPTA問題で「不登校」になったことがきっかけになり、PTA問題を日本文化論と関連させて考察するように。論文に「"原因・理由"を受けない『だから』 ―『だから』の主体的側面の突出― 」、「日本型PTAに認められる問題点 ―ないがしろにされる主体性― 」、「世間論と日本語 ―世間論に符合する日本語の文法的特徴―」等。
大塚玲子(おおつか・れいこ)さん
ライター・編集者。PTAジャーナリスト。編プロ、出版社等を経てフリーに。主なテーマはPTA(学校周り)と、いろんな形の家族。著書『PTAをけっこうラクにたのしくする本』『オトナ婚です、わたしたち』『PTAがやっぱりコワイ人のための本』(全て太郎次郎社エディタス)、共著『子どもの人権をまもるために』(木村草太編・晶文社)『ブラック校則』(荻上チキ・内田良編・東洋館出版社)。ひとり親。定形外かぞく(家族のダイバーシティ)代表。