ワニだって、この嵐を何とか乗り切らなければならない。
アメリカ南東部に上陸したハリケーン「フローレンス」は、これまで34人が死亡し、大規模な河川の氾濫を引き起こすなど、大きな爪痕を残している。
ハリケーンが直撃した9月14日、街なかを悠然と歩くワニが撮影された。
サウスカロライナ州に住むトレーシー・バードさんはその日、マートルビーチ近くの道路をワニが当たり前のように道路を横切っている様子を撮影し、FacebookとYouTubeに動画を投稿した。
この動画に対する反応は大きく2つに分かれた。迷子になったワニに同情する人もいれば、こんなに素早く動くワニに襲われたら逃げきれないと不安を感じた人もいた。どっちにしても、そう思うのは当然だろう。
近寄らないほうがいいが、ワニを見つけたとしても、すぐに危ない目に遭う、というわけではない。ワニを保護するNPO「テキサス・ゲーター・スクワッド」の専門家によると、2017年8月にハリケーン「ハービー」が上陸した時にも、ワニは人間と同じように嵐を避けようとしたという。
「ワニは流れの速い洪水の中で留まっていられないから、この嵐を乗り切るために流れの遅い水を求めているのです」と、「ゲーター・スクワッド」はFacebook投稿で説明している。「もし嵐の時にワニを見つけたら、道路にいない限り、あるいは玄関をノックしてこない限り、嵐が通り過ぎるまで放っておいてください」
毎年、災害が起きる度にネット上流れる「高速道路にサメ出現」のフェイク画像と同じく、災害の中さまよう野生動物の画像がSNSに現れた時、話の全容を把握することが肝心だ。
サメ出現のフェイク画像は2011年8月、ハリケーン「アイリーン」がプエルトリコに上陸した時に遡るという。2005年ごろ、南アフリカの海を撮影したとみられる画像を合成したものとみられる。
ハフポストUS版より翻訳、編集しました。