2018年5月に開かれたテニスの全仏オープンで、セリーナ・ウィリアムスが着用した特殊なウェアが、今後全仏オープンで禁止される見通しとなった。責任者が「度を越している」などとして、着用を歓迎しない方針だという。
ブラックパンサー風のスーツ
セリーナは、今年の全仏オープンで、全身のボディラインが強調されるぴったりとした素材の黒いスーツを着用し、注目を浴びた。
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彼女は2017年9月に娘を出産後、血栓症を患って命の危機にさらされるなど健康面で苦しんでいた。出産後初めての4大大会を戦い抜くために、スーツには血液の循環をよくする機能があるという。
これは出産を経験したすべての女性への応援の意味も込めており、「このスーツは、身体に対する精神的や肉体的な悩みを乗り越えて、自信を持ち、自分を信じる女性たちの姿を表しています」と試合後の記者会見で語っている。
セリーナはこのスーツについて、映画「ブラックパンサー」に出てくる架空の王国「ワカンダ」風のスーツと呼んでいるという。着ていると「戦うワカンダ国の王女になった気分になる。私なりのヒーローになる方法」と述べている。
フランステニス連盟会長が苦言
セリーナのこのスーツについて、全仏オープンを管轄するフランステニス連盟の ベルナール・ジウディセリ会長は「度を越している」などと苦言を呈し「ウィリアムスもそのほかの選手も、今後のトーナメントではもっと控えめな服装になる必要がある」と述べた。
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セリーナに対しては「今年の服装はもはや受け入れられない。試合と試合をする場所を尊重しなければならない」と言及した。