ハリウッドの大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインに、性的暴行を受けた過去を明らかにしたイタリア人俳優のアーシア・アルジェント。
しかしアルジェント自身も、過去に年下の男性俳優を性的暴行し、秘密裏に38万ドル(約4,200万円)支払って和解したとニューヨークタイムズ紙が報じた。
#MeTooムーブメントを代表する一人として注目を集めていたアルジェント。そのアルジェントが性的暴行した相手として報じられているのは、俳優でミュージシャンのジミー・ベネットだ。
現在22歳のベネットは2013年、カリフォルニアのホテルでアルジェントに性的暴行されたと主張している。当時ベネットは17歳で、アルジェントは37歳。性交同意年齢が18歳のカリフォルニアでは、18歳未満の者との性交は犯罪になる。
ニューヨークタイムズ紙によると、アルジェントがワインスタインを告発した2017年10月の1カ月後の2017年11月に、ベネットの弁護士がアルジェントの弁護士に、告訴する意思があると伝えた。弁護士からの通知書によると、ベネットは性的暴行がトラウマとなり、メンタルヘルスや俳優としてのキャリアが脅かされたという。
アルジェントとベネットは2004年の映画「サラ、いつわりの祈り」で共演している。映画でアルジェントはベネットの母親役を演じた。
ニューヨークタイムズ紙は、情報を匿名の人物から受けとったとしている。その中には二人がベッドに横たわる写真が含まれていた。和解金で、アルジェントは写真の権利を買い取ったと同紙は伝える。
アルジェントは2018年5月のカンヌ映画祭で「私は1997年、21歳の時に、このカンヌ国際映画祭でハーベイ・ワインスタインに強姦されました」とスピーチ。「この会場にいる皆さんの中には、女性に対して尊敬に値しない行為をした人もいるかもしれません」「私たちはもはやそれを許容しません」と、性的暴力に立ち向かう姿勢をみせていた。