「第3次世界大戦が起きるかも」トランプ大統領の警告が波紋を呼ぶ

「モンテネグロの国民はとても攻撃的だ」
トランプ大統領
トランプ大統領
Bloomberg via Getty Images

アメリカのトランプ大統領が「第3次世界大戦が起きるかもしれない」とテレビのインタビューに話したことが波紋を広げている。

この発言は、NATO(北大西洋条約機構)に加盟している旧ユーゴスラビアのモンテネグロをめぐる会話の中で飛び出した。

■モンテネグロ国民は「攻撃的」

モンテネグロの地図
モンテネグロの地図
Encyclopaedia Britannica via Getty Images

モンテネグロは福島県と、ほぼ同じ面積で人口は62万人。2017年6月にNATOに加盟。NATOは加盟国に対する攻撃を全加盟国への攻撃と見なすと規定している。

そのためモンテネグロで軍事衝突があった場合は、アメリカ軍も防衛に参加する義務がNATO条約で定められている。

しかし、トランプ大統領は、加盟国への攻撃を全加盟国の攻撃とみなす条約上の義務を疑問視した。7月17日に放送されたFOXテレビのニュース番組の一幕だった。司会者のタッカー・カールソンから「モンテネグロを攻撃から守るため、なぜ私の息子が(米兵として)行かなければいけないのか」と質問された際に、以下のように答えた。

「あなたの言いたいことは理解できる。私も同じ疑問を持っている。モンテネグロは小さい国だが、国民は強く、とても攻撃的だ。彼らは攻撃的になるかもしれないし、第三次世界大戦が起きるかもしれない」

■トランプ発言に反発広まる

トランプ大統領の発言に対して、モンテネグロ政府は19日、声明を出し「わが国はNATOの新しいメンバーとして、ヨーロッパ大陸だけでなく世界の平和と安定に貢献している。アフガニスタンではアメリカ軍とともに活動している」と反論した

旧ユーゴスラビアのモンテネグロのNATO加盟にはロシアが反発していた。

これを踏まえて、共和党重鎮のマケイン上院議員は18日、Twitterでトランプ氏の発言を「モンテネグロを攻撃し、NATOにおけるアメリカの義務に疑問を挟むことで、大統領はプーチン氏の術中にはまっている」と批判した

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