サッカー・ワールドカップで日本代表は6月28日、1次リーグ最終戦を終え、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた。
この日行われたポーランド戦には0-1で敗れたが、同時刻のコロンビア対セネガルの試合結果により、グループHを2位で通過。日本は勝ち点「4」でセネガルと並んだが、フェアプレーポイントで勝った。
戦略的に試合を戦い抜き、決勝進出を勝ち取った西野監督や長谷部キャプテンらは、複雑な表情をのぞかせながらも大きな満足感をにじませた。
決勝に進むための戦略的戦い
日本はこの日、グループリーグ首位でポーランド戦を迎えたが、ポーランドに後半14分で点を入れられると、0-1のまま苦戦を強いられた。
ポーランドに負けるとなると、もう1組の試合の行方が、決勝トーナメント進出に大きく関わる。
コロンビア対セネガルの試合の後半28分、コロンビアが1点を奪いリード。両会場がその状況をキープすれば、日本が決勝進出できる展開になったため、日本は自陣で安全にボールを回して時間の経過を待つような展開に持ち込んだ。
大きなブーイングも起こったが、それでも細かくパス回しを続けた。
西野監督「強いチャレンジをしていきたい」
試合後、西野監督は「チームとすれば本意ではないが、勝ち上がる上での戦略的なやり方だった」とし、「選手も本意ではないと思うが、こういう形も(チームが)成長していく中の一つだと思う」と、難しい判断を振り返った。
この後の決勝トーナメントに向けて「これからまた、強いチャレンジをしていきたい」と意気込んだ。
長谷部キャプテン「これが勝負の世界」
この日の最後の交代選手カードを使ってピッチに登場した長谷部キャプテン。ベンチからピッチ上の選手たちに、もう一方の会場の状況や、日本が決勝に進むための戦法を伝える役目を果たした。
試合後は、「最後は見てくださっている方も、もどかしいサッカーになったかもしれないが、これが勝負の世界」と力強くコメント。
「次にいけるという結果を得られたのは大きい」と自信を示し、日本や会場からの声援・サポートに感謝を表した。
長友選手「日本らしいサッカーで、泥臭く戦いたい」
1次リーグの3試合でフル出場した長友佑都選手は、開口一番、「大きな目標だった決勝トーナメントに進むということを達成できて嬉しかった」と笑顔でコメント。
最後の戦略的な戦い方については、「サポーターの皆さんも、難しいというか、見苦しい状況になってしまったかもしれないが、前に進めてとにかくホッとしている」と本音を見せた。
結果を勝ち取るために、時間いっぱい粘った日本チーム。決勝トーナメント初戦は7月3日午前3時から。グループG1位(イングランド-ベルギー戦の勝者️)と対戦する。