映画「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」でレジスタンスのエンジニア、ローズ・ティコを演じた女優ケリー・マリー・トランがインスタグラムの投稿をすべて削除した。
東アジア系の女性として、シリーズで初めて主要キャラクターを演じた彼女のインスタグラムには、同作公開直後より、人種や容姿にまつわる差別的なコメントが大量に投稿されていた。
2017年に公開された「最後のジェダイ」は、世界興行収入1420億円を超える大ヒットとなったが、評価は賛否真っ二つに分かれていた。「最後のジェダイ」や「ローズ・ティコ」への批判は一部で過熱し、ついには憎悪の矛先がケリーさん本人にまで向かった。
23万人以上のフォロワーがいるケリーさんがインスタグラムの全投稿を削除した理由は明かされていないが、プロフィール欄には「Afraid, but doing it anyway.(怖いけどやるしかない)」というメッセージが残されている。
同作品のライアン・ジョンソン監督は、こういったコメントをする人々を「赤ちゃんじみた大人たち」と表現し「SNSでは一部の不健全な人々が大きな影響を持つこともある。しかしこの4年間で私は本当のスター・ウォーズファンに出会ってきた。私たちは何かを好きになったり嫌いになったりするが、そこにはユーモアと愛、そしてリスペクトがある。私たち圧倒的多数派は、楽しく、問題なくやっているよ」とツイートした。
また、オリジナルの主人公であり新シリーズでは師匠となって登場するルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルはケリーさんとの2ショットを投稿し「彼女が嫌われる理由なんかないよ #いい加減にしろオタク共」とコメントしている。
この事態に多くのファンも彼女を擁護、差別的発言や誹謗中傷を非難する声を上げている。
「#FanArtforRose(ローズのためのファンアート)」というタグにはケリーさんが演じたローズのイラストが多くのファンによって投稿され、応援の輪が広がっている。