ジャニーズ事務所が5月6日、TOKIOの山口達也さんとの契約を解除したと発表した。強制わいせつ容疑で書類送検(その後起訴猶予)されたことをうけて、ジャニーズ事務所は4月26日の記者会見でいったん「無期限謹慎」としたが、その後、本人やTOKIOメンバーとの話し合いなどから、契約解除に至ったという。報道関係者に送付されたファクス全文は次の通り。
報道関係者各位
当事務所所属、山口達也に関する契約解除のお知らせ
この度の山口達也の事件に際し、被害者とそのご家族の方々には多大なご迷惑をお掛け致しました。誠に申し訳ございませんでした。
またご負担をお掛けしております仕事関係者の皆様や、報道関係者の皆様、さらに報道をご覧になった多くの皆様にもご心配をお掛けしておりますことを重ねてお詫び申し上げます。
山口達也の処遇につきましては、5月2日のTOKIOの4人のメンバーの会見において本人からの辞意表明があった旨の説明がございましたが、重ねて6日本日、本人からも直接、弊社に対し強い意志表明がございました。
それを踏まえ本日、弊社社長とTOKIOリーダー城島茂との協議が行われ、この申し出を受理する判断に至りましたことをご報告申し上げます。
これにより弊社は、山口達也と契約を解除することとなりますが、事件の社会的な影響や、現在、山口の置かれている状況等に鑑み、彼を育ててきた立場として、社会に責任を果たすために必要な支援を今後も積極的かつ継続的に行って参る所存でございます。
●経緯について
弊社では山口達也の処分について、23年間、バンド活動を地に芸能活動をグループとして行ってきたTOKIOのメンバーの意思も尊重すべきとのスタンスを取ってまいりました。
メンバーは4月26日の山口の会見によってその詳細を知り、5人での会合を30日に実施いたしましたが、その際に本人から辞意表明があったこと、結果としてその場で辞意への回答ができなかったことは、話し合いの直後に弊社社長に伝えられておりました。
弊社と致しましてはTOKIOメンバーの心情に配慮しながらも、社会的影響の大きさから、すみやかに意思決定をすべきとの考えでしたが、本日6日にメンバーの総意として辞表が社長に託され、当人からも別途、社長への直接の意思表明があったことも踏まえ、辞意の受け入れとなりました。
●契約解除の理由について
4月26日の会見では、山口が事件への十分な認識と反省をしていないとのご不安を皆様に与える形になってしまいましたが、その後のメンバーとの話し合いの際の「TOKIOを辞めたい」との意思表明は、被害者の方への謝罪の念、引き起こした社会的影響力の大きさ等を自覚し、責任を取るという本人の強い決意をメンバーがそれぞれに感じており、弊社もそれを確認しております。
山口は今後、被害者へ誠心誠意、謝罪を重ねることはもちろん、事件の要因となったさまざまな問題を克服すべき状況にあります。一人の人間として再び社会に復帰するためには、本人の強い意志と周囲のサポートが不可欠です。
そのためには無期限謹慎という曖昧な形ではなく、本人の強い意思でもある辞意を受け入れ、山口が一人の人間として自分と向き合う形をとらせるべきだと決断いたしました。
今後も山口をサポートしていく旨は、弊社社長からメンバーの意思を預かるリーダー城島に伝えられ、今回の選択の最終合意に至りました。
●今後について
山口の籍は残りませんが、彼を長年育んできた立場として、彼が健やかな一人の人間としての精神と振舞いを取り戻し、被害者の方の許しを十分に得た上で、どのような形であれ未来を描けるまでを具体的に支援することが弊社の責任と考えます。
また弊社が、TOKIOを大人のグループとして尊重し、意思決定に強く関与させたことについて、さまざまなご批判もいただきましたが、今回の事件での意思決定と責任はすべて弊社にあることは言うまでもありません。
彼らは、会見でも言及した通り「4人のTOKIOが必要とされるのか」という命題を背負い、茨の道を歩むことになります。
弊社も当然、彼らとそれを分かち合い歩んでいきますが、これまでご理解、ご支援をいただいた皆様におかれましては、彼らの今後の活動へもあたたかいまなざしを注いでいただけましたら幸いです。
重ね重ね申し上げていることですが、被害者、ならびにご関係者の方々の精神的な負荷がこれ以上大きくなることを防ぐため、報道関係者の皆様には「被害者の方、被害者のご関係者の方、および山口の家族への取材自粛のお願い」をお願い申し上げます。
2018年5月6日
ジャニーズ事務所