加計問題「首相案件」文書、農水省でも見つかる 首相秘書官とのやりとり記載

何が書かれていた?
加計学園をめぐる面会文書に関し、記者会見する斎藤健農林水産相=13日午前、農水省 撮影日:2018年04月13日
加計学園をめぐる面会文書に関し、記者会見する斎藤健農林水産相=13日午前、農水省 撮影日:2018年04月13日
時事通信社

加計学園の獣医学部新設をめぐって、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が「本件は、首相案件」と発言したとする文書が存在していた問題について、同様の文書が農水省にも残されていたことがわかった。斎藤健農相が4月13日午前の記者会見で発表した。

この文書は、愛媛県職員が柳瀬氏との面会時のやりとりを「備忘録」として作成したもの。4月10日に朝日新聞が報じ、愛媛県の中村時広知事が「県職員が作成した」と認めた文書とほぼ同じ内容のものだった。

中村知事は、県が加計学園の獣医学部新設を国家戦略特区を提案するにあたって、説明資料として内閣府や文科省、農水省に配布した可能性があるとしていた。

愛媛県の発表を受けて農水省が調べたところ、省内でも同様の文書が見つかったという。獣医師法などを担当する部局の職員が、前の担当者から引き継ぎ、保有していたという

■何が書かれていた?

朝日新聞デジタルによると、農水省で見つかった文書には2016年4月2日、愛媛県職員や加計学園の担当者らが首相官邸で柳瀬氏と面会し、柳瀬氏が「本件は、首相案件」と発言したと記載してあった。内閣府で面会した藤原豊・地方創生推進室次長(同)が「内容は総理官邸から聞いている」と発言したことも記されていた。

一方、柳瀬氏は4月10日に「自分の記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはない」「外部の方に対して、この案件が首相案件になっているといった具体的な話をすることはあり得ない」などとコメントしている。

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