森友への口裏合わせ、理由は「調査できてない」麻生氏
森友学園への国有地売却で8億円超の値引きの根拠となったごみの撤去をめぐり、財務省が学園側に口裏合わせを依頼した問題について、麻生太郎財務相は10日の記者会見で「調査ができていない」などと述べ、理由などの詳細を明らかにしなかった。
財務省は9日、ごみの撤去費用について「相当かかった気がする」などと、学園の弁護士に虚偽の説明をするよう持ちかけたことを認めた。麻生氏も10日の会見で「事実と異なる説明を求めるという対応は誤った対応だ。反省すべき点は真摯(しんし)に反省する」と陳謝した。だが、口裏合わせの理由やだれが指示したのかを問われると、「調査ができていない」「調査中」との答えを繰り返した。
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8億円の値引きが適正だったかは「会計検査院から不当事項、法律違反とは指摘されていない」と述べ、違法性を否定した。
しかし、検査院の検査は、財務省が改ざんした後の決裁文書をもとに行われたものだ。検査院の河戸光彦院長は9日の参院決算委員会で「真正でない資料が提出されたことは極めて遺憾だ」と指摘。改ざんに関与した職員の懲戒処分を求めることも「検討している」としている。(栗林史子)
(朝日新聞デジタル 2018年04月10日 20時37分)
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