北海道で人気を誇るラジオパーソナリティの日高晤郎さんが、4月3日に死去した。STVラジオが死因として発表した悪性腫瘍(がん)の一種である脂肪肉腫は、一体どんな病気なのだろうか。
がんの中でも稀な病気
国立がん研究センター「希少がんセンター」によると、筋肉や腱、脂肪、関節など『軟部組織』と呼ばれるところから発生したがんは、『軟部肉腫』と呼ばれている。
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国立がん研究センターが運営する「がん情報サービス」によると、軟部肉腫は、推定罹患率が10万人に3.6人とまれな病気で、肺がん・胃がんなどのがん患者と比べて非常に少ないという。
軟部肉腫は30種類ほどあり、その中で発生率が特に高いのが、日高さんが罹患したと発表された『脂肪肉腫』だ。腫瘍の種類によって発生する部位や発症しやすい年齢が異なり、脂肪肉腫は太ももにできる傾向があり、中・高齢者に多くみられるという。
軟部肉腫の症状は、多くがこぶのように現れる。痛みがないことが多いため放置してしまうケースがあり、大きくなってから初めて気がつくことも珍しくない。皮膚の色が変わったり、皮膚や粘膜の一部が深く欠損してしまう「潰瘍(かいよう)」になったりすることもある。
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国立がん研究センターの「がん情報サービス」では、がんと診断されて間もない患者さんやご家族を対象に、病気や治療、療養生活について解説する「患者必携 がんになったら手にとるガイド」を紹介。
また、がんに関する相談窓口として、全国のがん診療連携拠点病院などに「がん相談支援センター」が設置されている。