テキサス州オースティンで3月2日以降続き、死者2人を出した連続爆弾事件の容疑者が3月21日(現地時間)、警察とカーチェイスを繰り広げた末に自爆死した。
AP通信によると、警察は容疑者をマーク・アンソニー・コンディット(24)と確認。テキサス州フラッガービルの住人だという。
オースティン市警のブライアン・マンリー署長によると、容疑者は警官に追跡される中、車内で爆発物を起動させて自爆死した。警官1人もケガをしたという。
オースティン近郊のホテルで容疑者の車を発見した警官たちは、テクニカルチームに救援を求めた。しかし、チームが到着する前に容疑者が車で逃走、警官たちも追跡した。その後、容疑者が車を止め、爆発物を起動した。
マンリー署長は、警官たちがビデオの記録や、目撃者の証言で容疑者を突き止めたと語った。動機や共犯者の有無はまだわからないという。
コンディット容疑者については、警察もずっとマークしていたが、第一容疑者として浮上したのは、死の36時間前だったという。
容疑者のグーグル検索履歴を調べたところ、コンディット容疑者がオースティンと周辺部の住所を調べていたことがわかったという。地元メディア「オースティン・アメリカン・ステートマン」が警察情報として伝えた。
■近所の住人
容疑者を知る人たちは、驚きの声を上げた。
「何が何だかわからない。彼は良い子だったから」
ジェフ・リーブさん(75)はハフポストにこう語った。
「ホント静かな子だった。知っている範囲のことしか言えないけど、良い子だったし、普通の子だったよ」
「こんなこと、超意外だったよ」「なんて言って良いかもわからないね」
■元職場の従業員
コンディット容疑者は8月まで、オースティンの小さなエンジニア店で働いていたという。彼は期待にそぐわなかったのでクビになったと、店の従業員が地元テレビに語った。
この従業員は、コンディットについて「静かで、内向きで、無口な、打ち解けないやつだった」と語った。
■動機は不明
テキサス州のグレッグ・アボット知事は、事件が起きた理由や経緯を明らかにするため、関係機関が証拠を精査しているとFox Newsに語った。
「なぜこのような人物が、このようなことを試みたのか。いま様々な情報を集めて、全貌を把握しようとしています」
「政治的な信条があったのか、それとも誰かに対して何かを怒っていたのか、それとも単にテロを起こしたかっただけなのか。動機は何もわかっていません」
アボット知事によると、コンディット容疑者は職業についておらず、犯罪歴もなく、軍隊経験もないという。
「容疑者がどうやって爆弾を作るスキルを身につけたのかも、まだわかっていません」
■連続爆弾事件
テキサス州オースティンとその近郊では、3月に6件の爆弾事件があり死者2人と、負傷者5人が出た。警察と地元は警戒を強めていた。
マンリー署長は「警察としては、この人物が、3月2日以降に起きたすべての事件の首謀者だとみています」と語る。その一方で署長は、容疑者が生前に郵送したり、設置した爆弾があるかもしれないので、地域住民に警戒を続けてほしいと呼びかけた。
トランプ大統領は次のようにツイートした。
「オースティン爆破事件の容疑者は死んだ。警察とすべての関係者はよくやった」
この記事はハフポストUS版から翻訳・編集しました。