自動車レースの最高峰「F1」の2018年シーズンは3月25日に開幕する。
しかし、中継ではF1マシンの姿が、前年までとは少し違うことに気づくはずだ。ドライバーの頭上に奇妙なデバイスが取り付けられているからだ。これが、今季から各チームに装着が義務づけられた「ハロ」だ。
■ハロって何だろう?
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F1マシンは伝統的にドライバーの頭部が剥き出しとなっているが、以前から危険性が指摘されてきた。
このためF1を主催する国際自動車連盟(FIA)は2018年から、ハロを導入することになった。
WIREDによると、ハロは3本の柱で構成されておりコックピットの上に固定される。マシンの外観がそれほど変えることなく、飛んでくる大きな危険物を回避するのが狙いだ。
天使の頭上に輝く光輪を指す「Halo」から命名された。F1ドライバーの頭部を守る「天使の輪」というわけだ。
■「チェーンソーをくれれば切り落とす」の声も
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外観に大きく影響を及ぼす事から、ハロの導入にチーム関係者やドライバーから賛否両論が出ている。
ザウバーのシャルル・ルクレール選手は、「ガレージに停まっている時は、頭の上に大きな物体がのしかかってる感じがする。でも実際に走り出すと、まったく気にならないね」と指摘した。
一方、メルセデスベンツチームのトト・ヴォルフ代表は、ハロがマシンの美観を損ねていると反発。「私は全く納得してないし、チェーンソーをくれれば切り落とすよ」と、2月23日の新マシンの発表会でボヤいている。