3月18日に投開票があったロシア大統領選は、現職のプーチン氏が他の候補に大差をつけて圧勝した。下馬評通りの結果よりも、注目すべきは投票所の「ドラマ」だ。有権者がコスプレして投票したり、投票所側が子どものダンスやカラオケのイベントで有権者を盛り上げたり。「知られざる」ロシア大統領選を紹介する。
有権者の中にはコスプレをして投票所にやってくる人も。コミュニティーサイト「レンタチャ」はTwitterで、ロケットやクマ、ロシアのアニメ「マーシャと熊」のコスプレ姿の有権者を写真で紹介した。
中世の騎士のような格好をした集団も出現。
なんだかよく分からないコスプレも。
Даже Ибараки Додзи пришла на выборы в Тюмени.
Наверняка её тоже задолбали смски pic.twitter.com/HPWIzl0ZS9
— Лентач (@the_lentach) 2018年3月18日
有権者を楽しませるため、投票所ではカラオケや子どもダンスのイベントなどが披露されるほか、飲食の販売コーナーも並んだ。
ロシアの投開票日は「お祭り」だ。投票所は旗や花で華やかに飾り付けられ、軽食やジュース、菓子の売店コーナーが出る。カラオケ大会などのイベントが開かれる。
前身のソ連時代からの伝統で、その名残りだ。当時は共産党の一党独裁体制だったため、選挙といっても名ばかりだった。指導者の選出を祝うセレモニーの意味合いが強かったからこそ、「お祭り」が定着したとみられる。
だが、今回の選挙ではソーシャルメディアで不正投票が次々と「告発」されたり、反政権のブロガーが立候補を阻止されたとの疑念がくすぶったりしている。プーチン氏の大勝利となった結果を、ロシアの有権者すべてが手放しで祝えるわけではなさそうだ。