映画「アナと雪の女王」のエルサが、大雪で動けなくなっていた警察の車を見事に救出した。
といっても本物のエルサではない。警察の車を窮地から救ったのは、エルサの格好をした37歳の弁護士、ジェイソン・トリプレットさんだ。
トリプレットさんは3月13日の夜、友達と一緒にボストンのバー「Gallows」にいた。友人を楽しませようと、トリプレットさんはエルサのドレスを身につけてバーに来ていた、とボストン・グローブ紙は伝える。
この日、ボストンのあるマサチューセッツ州東部には大雪が降っていた。トリプレットさんたちは、バーの前で雪だまりにはまって動けなくなっている警察のワゴン車に気付いた。
トリプレットさんはエルサの格好のままバーを出て、警察車を雪から押し出そうとした。その時の映像を、バーに居合わせたお客のひとり、クリストファー B・ハイネスさんが撮影している。
バーにいたお客から「エルサ、エルサ!」と声援を受けながら、トリプレットさんは、警察車を誘導。見事に雪から押し出した。
ハイネスさんがFacebookに投稿した動画は拡散し、現時点で400万回以上再生されている。トリプレットさんは一夜にしてヒーローに。しかし、その栄光はつかの間だと思っているそうだ。
「昼までには、みんなもう忘れているでしょう。だけど、もし15分私に時間をもらえるなら、アダム・リッポン(アメリカのフィギュアスケート選手)に会いたい」と、彼はPeople誌にコメントした。
ボストン警察で広報を担当するジェイムス・ケネアリー警察官は、ボストン・グローブ紙に「巻き込まれた警察官はとても感謝しており、エルサの真似をしていた人に御礼を伝えたがっています」と述べた。
凍てつくような寒さの中、ドレス一枚で警察車を救出した雪の女王。
「少しも寒くないわ」という声が聞こえてきそうだ。