美しい投球フォームで知られるタレントの稲村亜美が、シニアリーグの始球式で、大勢の中学生球児たちに押し寄せられる異常事態が起きた。ネット上で心配する声が相次いでいる。
■雪崩を打ったように、無数の球児達が...
日刊スポーツによると、異常事態が起きたのは3月10日。東京の神宮球場で行われた「日本リトルシニア中学硬式野球協会関東連盟」の開会式だった。始球式に登板した稲村は、関東地区の202チームの選手がマウンドを取り囲む中で、時速96キロで投球した。
ネット上に拡散されている動画を見ると、その後、遠巻きに見守っていた球児達のうち数人が稲村に近づいていった。やがて雪崩を打ったように、無数の球児達が稲村に向かっていき、稲村が見えなくなるほど周囲がもみくちゃになった。
混乱状態は数分続き、「選手は元の位置にお戻りください」というアナウンスが繰り返し流れて、ようやく選手達が戻っていった。その後、稲村は「皆さん、大丈夫ですか?」と会場に呼びかけていた。
■稲村は「全く問題なく大丈夫ですよ」と投稿
稲村は、InstagramとTwitterに「色々とハプニング?も起きてしまいましたが、みなさんのパワーが伝わってきてわたし自身は貴重な経験をさせてもらえました」とした上で、「選手の皆さんが心配してくれますがわたしは全く問題なく大丈夫ですよー!」と無事だった旨のコメントをした。稲村自身も中学生時代にシニアリーグに所属していたという。
■「中学生だからで笑って許される話じゃない」の声も
しかし、このときの模様がTwitterやYoutubeなどにアップされると、「無法地帯。 稲村さん怖かっただろうな......」「中学生だからで笑って許される話じゃない」と批判する声や、運営側の不備を指摘する声が相次いだ。
■「このような状況になることを予想できなかった」
開会式の主催元である「日本リトルシニア中学硬式野球協会関東連盟」は、ハフポスト日本版の取材に対して以下のようにコメントした。
---稲村さんに中学生が殺到したのは、どういう経緯でしたか?
「始球式では稲村さんの周囲にいる選手は、全202チームのプラカードを持った選手だけの予定でした。実際には、それ以外の選手も集まっていました。始球式が終わって稲村さんがマイクで話す直前に、一部の選手が彼女の周りに殺到してしまいました」
---稲村さんの周囲には、大人の方はいなかったのですか?
「ガード役として計10人の審判がいたのですが、中学生たちの勢いを抑えることができませんでした。会場では繰り返し、元の位置に戻るように訴えました」
--- 会場で負傷者は?
「選手たち全ての状況までは分かりませんが、稲村さんや審判には怪我は出ていません」
--- なぜこのようなトラブルが起きたのですか?
「このような状況になることを予想できていなかったことが大きいです。関東連盟の開会式で始球式を実施したことは、初めてのことで運営が不慣れでした。今後の開会式でも、始球式をするかどうかは再検討していきたいと思っています」