平昌オリンピックのフィギュアスケート女子シングルで銀メダルに輝いたロシアのエフゲニア ・メドベージェワ選手(18)が3月3日、開会式や閉会式で着ていたジャンパーに、こっそりロシア国旗が描かれていたことをInstagramに投稿した動画で明らかにした。
ロシアは国際オリンピック委員会から国ぐるみのドーピング違反が認定され、オリンピックへの選手団派遣を禁止された。選手らはかろうじて個人の資格で参加を認められたが、国歌斉唱や国旗掲揚のほか、ロシアとわかる衣装の着用を禁じられていた。
投稿された動画には、オリンピックからの帰りの航空機に乗るメドベージェワ選手が映されている。メドベージェワ選手は「どうも、仲間たち。私たちはもうロシアに着きました。そして、こうすることを長いこと夢見ていました」と切り出し、開会式や閉会式などで着ていたジャンパーに縫い付けられた白いマフラーを引きはがし始めた。
「さあ、みなさん、この白い奇妙なマフラーの秘密を知ることになります。これはなんとも言い難い感覚」と話しながらメドベージェワ選手はマフラーをすべて取り切ると、その下から、ロシア国旗に使われている白と青、赤の3色の縦帯が現れた。
動画からはデザインの詳細は確認できないが、別のロシア人選手たちも大会中、上着の同じ位置にマフラーをぴったり巻いている。このため、国旗は当初からのデザインだったものの、ロシア選手団の派遣禁止が決まっため、急きょマフラーで隠すことにした可能性がある。
メドベージェワ選手がわざわざ「秘密」を明らかにしたのは、国を代表することを許されなかった悔しさを表現したかったとみられる。
コメント欄には、「あなたは真の戦士だ!!!」「仕返ししてやったね」など賞賛するロシア語のコメントが並んだ。