19日、『週刊文春』が報じた不倫騒動の責任を取り、音楽プロデューサー・小室哲哉が引退を表明した。小室は会見で、不倫疑惑をきっぱりと否定しつつ、妻であるKEIKOの病状や介護問題、自身の病気などについて赤裸々に告白。思いの丈を110分語り続けた。世間を驚かせた今回の会見に、視聴者は何を思ったのか。ORICON NEWSは、一般ユーザーへの意識調査を実施した。
◆1000人に意識調査、「引退すべき」はわずか7%
事の発端は17日、『週刊文春』の公式ツイッター『文春砲』にツイートされた「カリスマ音楽プロデューサー・小室哲哉による裏切りの密会劇。妻・KEIKOのリハビリを献身的にサポートする美談の裏で、妻不在の自宅に招き入れる美女の正体とは」。翌日発売された同誌では、その詳細が報じられた。
SNSでは「引退はショック」などの声が挙がる一方で、「偽善的に感じる」や「言い訳じみている」など否定的な意見もちらほら。そして「引退するほどのことだったのか」との疑問も――。ORICON NEWSでは、この騒動への意見を10代から50代の男女に調査。計1000人の一般ユーザーの賛否の割合は以下の結果となった。
【小室哲哉は引退すべきだと思うか?】
・引退すべきだと思う......6.9%
・引退すべきではないと思う......42.6%
・どちらともいえない/わからない......50.5%
◆小室の才能を惜しむ声、若い世代に多数
まず、全体の40%以上を占めた「引退するべきではないと思う」の意見。もっとも多く見られたのが「才能があるから」(栃木県/10代/男性)といった意見。「音楽の才能があるのにもったいない。経済的損失が計り知れない」(千葉県/20代/男性)、「行為の内容は反省すべきだが、過度の批判等はうっとうしい。それにより才能あふれる人がいなくなるのももったいない」(東京都/20代/男性)などのほか、「良い音楽をまた生み出して、社会に貢献することが罪滅ぼしだと思う」(福島県/30代/男性)、「globeの復活を望んでいたのでやめてほしくない」(北海道/30代/女性)など、「まだまだ彼の生み出す音楽を聴きたい」とする声が、とくに若い世代で多く聞かれた。
一方で、メディアに対し「一つの報道によって一人の音楽人生に終止符を打たせるような世の中はおかしいし、恐ろしい」(東京都/30代/男性)や、「外野がうるさすぎる」(神奈川県/30代/男性)と、厳しい声も上がった。
◆少数の引退肯定派、「潔い決断」「これ以上騒がれたくないのが本音では」
次に少数派となった「引退すべき」という意見。こちらには、「潔い決断だと思うから」(神奈川県/30代/男性)、「介護疲れがよくわかった」(和歌山県/30代/男性)、「引き際が肝心だと思う」(埼玉県/40代/男性)などのほか、「妻KEIKOさんの介護もあり、とてもセンシティブなプライベートを、これ以上マスコミや一般視聴者、ネットユーザー、他人から好奇の目で見られたくない、騒がれたくないというのが本音ではないか。芸能界から引退し、静かに暮らしたらよいのではないかと思う」(神奈川県/30代/男性)といった冷静な声も。逆に「裏切り行為」(兵庫県/20代/男性)と、ハッキリ嫌悪を示す意見もあった。
最後に、50%以上を占めた「どちらともいえない/わからない」。「個人の問題だから」(北海道/20代/男性)、「モヤモヤするけど、本人が決めたことに他人がとやかく言うことはできないから」(東京都/20代/女性)など「個人の自由」とする声が最多だった。
◆「引退はいきすぎ」、介護問題や報道姿勢に言及する声も多数
ちなみに、発端の『週刊文春』の公式ツイートには、25日13時現在、4,384のコメントが。これを受けて、21日の『サンデージャポン』(TBS系)に『週刊文春』の記者がVTR出演。「引退は残念だ」「本意ではない結果となった」と弁明をする一幕もあった。
賛否はありながら、ユーザーはおおむね「引退はいきすぎ」と感じているよう。不倫云々とは別に、「介護などの状況を踏まえ、小室氏一人の問題ではない」(東京都/30代/男性)など、現代社会が抱える介護問題に言及する声や、「有名人だからと騒ぎすぎ。他にもっと記事にするべき事実やニュースがたくさんある」(京都府/20代/女性)と、メディアや報道の在り方に警鐘を鳴らす意見も多く見られた。
良くも悪くも、毎回大きな話題になる不倫報道。当事者はもちろん、報じた側、受け取る側にも"綺麗事"で済まされない、様々な問題をはらんだ騒動だった。
(文/衣輪晋一)
【調査概要】
調査時期:2018年1月19日(金)~1月23日(火)
調査対象:合計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
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