タレントのテリー伊藤が、不祥事が相次ぐ日本相撲協会の体質を変えるために、NHKの大相撲中継を1年間中止することを提案した。1月25日にTBS系で放送された情報番組「ビビット」の一幕だ。
この日の放送では共同通信の記事を元に、大相撲の春日野部屋に所属していた力士が弟弟子の顔を殴って傷害罪で起訴され、2016年6月に有罪判決が確定していたことを紹介。「殺されると感じました」という被害者の証言を報じた。
春日野親方は2016年1月に日本相撲協会理事に就任したが、事件を公表していなかった。
元・日馬富士の暴行事件など力士の不祥事が相次いでいることを受けて、番組中では日本相撲協会の体質を問題視する声が相次いだ。
その中で、テリー伊藤は日本相撲協会の資金源をNHKの放映権料と指摘。相撲協会が本気で反省するためには「NHKが放送しないこと」が必要と指摘した。
テリー伊藤の番組中での発言は以下の通り。
■「お金がジャンジャン入ってきたら反省するわけない」
基本的に相撲協会って、ものすごく儲かってますよ。これが一番問題で、だから隠蔽していくわけじゃないですか。これを本当に直していくには、NHKが(大相撲を)放送しないことですよ。
NHKの放送料が全て実は、相撲協会の利益ですよ。もしNHKが撤退すると、(テレビ中継が減った)プロレス団体と一緒で、尻に火がつくことになります。もっと真剣に考えると思います。
今でもものすごく利益がある。年間何十億円というお金が入ってる。それにも関わらず、公益財団法人で税金が優遇されている。
NHKもこの問題を本気で考えるんだったら、1年間でも放送をしなければ本気で反省すると思う。お金がジャンジャン入ってきたら反省するわけないじゃない。
■NHKの放映権料は年間30億円か
放送権料は公表されていないが、日刊スポーツの記事によると、相撲協会の2009年度決算の本場所放送収入は28億3102万円。1場所につき約5億円、毎年30億円という莫大な額の放映権料が、NHKから相撲協会に支払われていると見られている。
2010年7月には力士の野球賭博問題を受けて、NHKは大相撲名古屋場所の生中継を中止している。