1990年代に数々のミリオンヒット曲を生んだ音楽プロデューサーの小室哲哉さん(59)が1月19日、東京都内で会見し、音楽活動からの引退を表明した。今週発売の「週刊文春」が小室さんと看護師との不倫疑惑を報じていた。
この報道を受けて、かつて文春砲を経験した著名人もツイートしている。
2016年にタレントのベッキーさんとの不倫を「週刊文春」に報じられたロックバンド「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音さんは、「病的なのは週刊誌でもメディアでもない。紛れも無い世間」とツイートした。
舛添要一・前東京都知事は、「優れた才能がまた一つ消えていく。週刊誌による興味本位の有名人不倫報道、いつまでこんな非生産的なことを続けるのか。日本は確実に劣化していく」とツイートした。
舛添さんは2016年、知事就任前に政治資金を使って千葉県内のホテルに宿泊したが、実際には家族旅行だった疑いがあると「週刊文春」が報道され、後に都知事を辞任した。
経営者の堀江貴文さんは、「誰得と言い続けてきたの俺だけ。ベッキーの頃は持ち上げてる奴らばっか。俺だけがベッキーの頃からクソ文春と言い続けてきた」とコメントした。堀江さん自身も2016年12月に、元AV女優の大島薫さんとの交際が報じられていた。
■文春砲、「『報道リンチ』をコンテンツ化」
不倫疑惑が報じられた後、小室哲哉さんの会見には、テレビカメラ13台、スチールカメラ74台など報道陣約150人が集結したという。
メディアの報道が世間の関心を高めるのか。それとも、世間の関心があるからメディアが報じるのか。とはいえ、著名人が引退しなければ、プライバシーを得られない社会は生きづらいのではないだろうか。
コラムニストの小田嶋隆さんは、「文春砲の罪は、個々のパパラッチ事例よりも、『人民裁判』というのか『報道リンチ』をコンテンツ化してしまったところにあると思っている」と指摘している。