薬物犯10人に運動場で死刑判決 中国、数百人が傍聴
中国広東省陸豊市の運動場で16日、薬物の製造・販売などの罪に問われた被告12人に対する「公開」の判決公判があり、地元の裁判所は10人に死刑を言い渡した。運動場では少なくとも数百人の住民らが集まり、裁判を「傍聴」した。中国メディアが伝えた。
同市は、覚醒剤の密造など薬物犯罪が深刻。報道によると、裁判所は12日、「住民は運動場で傍聴可能」と書かれた通知を出して判決公判を予告。被告はトラックの荷台に乗せられて入場し、ステージに立たされた。10人は判決後、刑場に移送されて、ただちに刑を執行された。
中国の最高裁と最高検は通達で被告を街頭に引き回す「見せしめ」を禁止しているが、陸豊市では、裁判所以外での判決公判が2015年と今年6月にも実施されている。地元の司法当局には薬物犯罪に対して厳罰で臨む姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。
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ネット上では、「人間の尊厳を踏みにじる」という否定的な声がある一方、「薬物犯罪への抑止効果がある」と評価する意見もでている。(広州=益満雄一郎)
(朝日新聞デジタル 2017年12月19日 09時22分)
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(朝日新聞社提供)