性的虐待が蔓延してるアメリカの体操界。女子の五輪金メダリストが元チームドクターから性的被害を受けていたと告白した。
CNNなどが報じた。
告白したのは、ロンドン五輪やリオ五輪などで団体金メダルに輝いたガブリエル・ダグラス氏。11月22日に自身のInstagramに投稿した声明文の中で、元チームドクターのラリー・ナッサー被告から性的虐待を受けていたことを明かした。
「ここ数年は黙っているように言われていたから、この経験を公表しなかった。他にも言っていないことはたくさんあったし、正直に言うと、本当につらいことも含まれている」とつづった。
■チームメイトも被害を告白。女性の服装めぐる発言でダグラス氏に批判も...
ダグラス氏に先立って、同じくアメリカ代表だったマーカイラ・マロニー氏やアライ・レイスマン氏も、ナッサー被告からの被害を告白。レイスマン氏は次のようにツイートしていた。
「はっきりさせておきたいのだけれど...女性がセクシーな写真をとったり、そのような服を着たりするからといって、男性が女性の名誉を傷つけたり、性的被害を名乗り出た時に信用しなかったりする権利はない」
ところがCNNによると、このツイートにダグラス氏は、「女性は控えめにクラシックに着飾ったほうがいい...刺激的でセクシーな服を着るのは、よくない人たちの気を引いてしまう」などと投稿。批判を受けて、ツイートを削除した。
さらに、22日には同じInstagramのメッセージで謝罪。レイスマン氏をサポートすると述べた。
「私のコメントは、被害者を責めているわけではありません。どんな格好をしていても、その人にセクハラや性的虐待する権利などないと分かっています。でなければ、私たちがレオタードを着ていたから、ナサリー氏から性的虐待を受けたのが私たちのせいだと言っているように聞こえてしまう」
レイスマン氏も、「あなたの勇気に賞賛する。私もあなたをサポートする」と応じた。
BBCによると、ナッサー被告は少なくとも130人の女性に告発され、女子体操選手ら女性7人に性的暴行をした罪で起訴。医師とし勤務していた1998年〜2015年の間、未成年の体操選手を含む女性7人にわいせつ行為を働いたと、ミシガン州の裁判所で認めた。